日常コラム

@erina

第1話「ものさし」

わたしは他人の“ものさし”で評価されることを嫌う。





「人それぞれ考え方が違うからだ」と言えば、



(なーんだ、そんなの皆わかってるよ!)と思うかもしれないが、



本当の意味で理解している人はどれくらいいるのだろう。






この世の中には、



「当然のこと」や「当たり前のこと」なんて、



本当は何一つないんじゃないか。




そもそも「当たり前」「常識」という概念すら疑わしい。



親も環境も全く違う中で生きてきて、



「常識的に考えてごらん」の一言で、全員が同じ視点でものを見れる訳がない。



そんなことを時折考えてしまう。







「社会的に~」「一般的に」として受け入れられている考えやルールでさえ、


作った側の視点で語られている。



作った側に有利なルール。




…なんてことはないだろうか?



(ちょっと世にも奇妙な物語っぽいよね)








「正しい」ことと、「正しくない」ことは、



まるで1枚のコインのように表裏一体で、



かつて幕末に叫ばれていたような



「勝てば官軍、負ければ賊軍」



と同じような事が



実は結構行われているんじゃないかって思います。





だって、学校では



「正しい」ことが、「正しい」って教えられるけど、




会社では、


「上がいう」ことが、「正しい」って教えられるんですもん。





そんな世の中の風潮を投影するようにさ、



人を蹴落としたり、悪口いったり、お金儲けを考えることは得意だけど、



自分と向き合ったり、自分が信じる事を突き詰めたり、自分の弱さを認識したり、



自分の内側に向かうものを考えることは苦手な人が多いよね。






評論家のようなことは言える割に、



自分の言葉で、自分の想いを口にすることが苦手、みたいなね。



そもそもそんな自覚すらないのかもしれないな。



「ネット」で拾ってきた情報や見解を、



さも自分の考えのようにペラペラいっているって私は思っているけど、



本人からしたら、それこそが自分の考えと信じて疑わない人も多いのかもしれない。







「常に予定がないと不安になってしまう」という人は、


「常に前に進みたいから。」


「時間は有限だから」



って色々理由はあると思うけど、



「他人からみた自分」を気にしてるって事もあるんじゃないかって思ってしまったり。



その考えすら、わたしの勝手な「ものさし」なんだなって思ったら、余計混乱(笑)





何が正しくて、何が間違っているんだ。



その概念すら、違うのかもね。



正しい、正しくないで人を測っちゃいけなくて、



自分は何を信じて生きていくかに尽きるよな。




色々あげつらねて言っちゃったけど、



要するに言いたいのはね。



「他人の目」というのは、それくらい曖昧で不安定なものだって言いたかったんだ。



その不安定な目を基準に生きていたら、自分がブレブレの人間になるから気をつけて欲しいってこと。



「あの人にこういわれたから直す」というのは、



一見正しいようで、正しくないかもしれないよ。



「あの人の言葉って、自分のどこまでを理解して言った言葉なの?」



「あの人は、自分と同じタイプなの?」



「あの人の言っていることに間違いは本当にない?」



「本当に自分で直したいって思うから直すの?それともあの人に嫌われたくなくて直すの?」



こういった事をきちんと考えた上で、自分の中に取り込んでいかないと、



気付いた時には、ただのロボット人間になってしまうかもしれないよ。




正しいの基準を他人にまかせっきりにしない。



「他人から見た正しい人」を目指さない。



「他人」という客観的な視点はもちつつも、


正しさは常に自分で決めることが大切かなってあたしは思う。

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