第1話 兄なのですよっ


「ふわぁ...」


7月25日朝6時。涼しい夏風が吹く季節

まわりの学生達は皆夏休み真っ只中。

そんな中、神社の庭を掃除している少女がいる。


彼女の名は


「雪菜ぁぁ!おーい!雪菜ー!」


「はひっ!?」


大きな男性の声が庭に響き渡る

その大きな声に驚いて声をあげる少女


彼女こそこの物語の主人公である

『 雨野月 雪菜』12歳。中学一年生だ。


彼女は148cmの巨乳な黒髪少女

綺麗な黒髪は腰あたりまで伸ばしてある

巫女って感じだな

肌はしろく、綺麗な茶色の瞳をしている


彼女は今年の誕生日に見事見習い巫女から

巫女と認められた。

この神社は12歳は立派な巫女として認められるのだ。


「お前にお客様だ!はよぉ来い!」


そんな雪菜を大きい声で呼ぶのは

彼女の兄である

『 雨野月 清明』(ウノズキセイメイ)17歳

彼はこの神社の跡取りとして神社を守っている


彼は178cm袴は上は白下は濃い深緑の袴を履いている。

綺麗な黒髪で雪菜と同様、色が白い

だが、彼の目は紅くツンとした顔だ

王子様系って感じだ


「おにぃちゃーん!今行くよぉ!」


兄の声をきき雪菜は走って兄のもとに駆け寄る。


この神社。この町の唯一大きな神社であるため

すごく立派な創りなのだ。


東京ドーム一つ分は本殿はあるであろう

妖怪屋敷だのなんだの言われるほどの古い歴史ある神社だ。


「雪菜っ!おまっ!そんな勢いよく走るとこけるぞ!」


兄の声が雪菜の耳に届いた頃には遅かった


すごんっ!

物凄い音がした。


「あちゃ...」


雪菜は庭の大きな石に躓き顔から勢い良くコケた。

見事にお庭の小さな砂利さんと顔面がごっつんこしたのである。


「お前大丈夫か?」


兄が恐る恐る雪菜に近づく。


「...大丈夫...だ...よ...。」


よいしょと両手をつき起き上がる雪菜。

顔の砂利をパラパラと払い。

起き上がろうとした。


「いっ!?」


「どしたんだよ。」


ふと雪菜の右の膝元を見ると...巫女服が破けている。

膝元から血が流れていた

擦り傷だ。


「ちょっと...けがしちゃった...」


てへっ!と可愛くぶりっ子してるが

目には涙が浮かんでいた。


「はぁ...ほんとお前は昔から変わらねぇなぁ...」


兄はしゃがみこみ雪菜の怪我した右膝に右手を当てた


「はぁ...!!」


すると。兄の右手から黄色いふわっとしたヒカリが放たれる。


「おお!!」


喜ぶ雪菜


なんとゆうことでしょ。

雪菜の右膝の擦り傷がなくなっている


「これでよし。俺の力あまり使わせんなよ」


兄が笑いながら雪菜を立ち上がらせる


「ごめんね。お兄ちゃん。お兄ちゃんの力は私のためじゃなくて...魔物から守るためのもの。」


「そだな。魔物から皆を守るため授かった力だからな。」


雪菜が全身についた砂利を払いにこっと微笑む


「お兄ちゃん...ありがとっ」

「なんだよ。いつものことじゃねーかよ。」


「って!お客様が来てるんだって。はやく本殿に向かうぞ」


雪菜はあっ!となり兄に連れられ小走りで

庭から本殿に向かった。


「はい!」

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