Reincarnation

kurn

第1話 見つけた

 薄暗い部屋の中であかい瞳だけが輝いている。

 その瞳の持ち主の少年のような青年は、ゆっくり左右に揺れている。まるで、何かを待っているかの様に。

 コツコツと近づいてくる。扉が開き部屋の中に光が差し込む。

 年端もいかない少年が入って来た。

 まだ揺れている者に声をかける。

あおい今世こんせでもあの方が見つかりましたよ」

 ピタっと動きが止まった。

 ニヤリ、青年の顔に似合わない笑みを浮かべながら。

「じゃぁ、また死なれる前に迎えに行ってもらえるかな。そうだな、そう朔良さくらに行ってもらおう。」

 その言葉を聞くとすぐに少年は部屋を出て行った。

瑠昂るあ、早くおいで?お兄ちゃん待ってるから。」



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Reincarnation kurn @kurozatou

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