第53話
待て待て。色々冷静になれ。そうだ。俺は冷静な男だ。ク、クールな男だ、、、。1つずつ確認していこうじゃないか。
レベル30これは思った以上に高かったがアーベル村での神弓ルナ(ミラではないぞ)を使ってオーク達を一掃したのがかなり効いているのだろう。金色オークも倒したのも大きいだろう。ここ10日の依頼でひたすら討伐依頼をこなしたのももちろんあるだろう。
そう。そこまではいい。
問題はそこからだ。
レベルが約30上がっているのにステータスの上昇がほぼ皆無とはどういうことだ!敷いて上がっているのはHPのみ!それにしても3から10になった程度。結局耐久も上がってないから一撃死なのは変わらないだろ!というかこれレベルアップの効果じゃなくて最近の移動で鍛えられてるおかげなんじゃないかとさえ思うぞ、、、。
MPと素早さだけが計測不能みたいなことになってるがそこだけ高くてもどうするんだよ。いや弓を探し出せれば光るといえば光るのか。ないと本当に役立たずだがな。
スキルに関しては相変わらず文字が見えない。こんなにMPあっても意味をなさないのは本当に切ない。
そして1番問題なのは最後だ。この称号だ。
なんでこいつの連帯保証人になってるんだ!俺は負債神をキッと睨むとスッと視線を逸らされた。
(こいつ絶対なにか知ってるな)
俺は後ろを振り向きニコッと笑って負債神の前に立つ。
『ミラさん。怒らないので教えてください。なんで私があなたの連帯保証人になってるのですか?』
とても静かだ。俺の中にある感情はとても静かに滾っている。
『ほ、ほんとに怒らないですか?ほんとのほんとですよね?』
そう付け加えた上で負債神は語り出す。
『金色のオークを倒した後私の契約書にサインしたのは覚えていますか?』
あぁ。元の世界に戻るために必要とかそんなこと言ってたアレか。
『あの書類実は糊付けされていて写し紙で後ろの契約書にもサインいただいたことになってるんです。えへっ』
(あぁ。なんか読めたっすわ〜。それアウトだろ。契約的にも人間的にも女神的にも)
『誰も私の保証人になってくれなかったんです。ごめんなさい!えへheeeeeeee!!!!』
ここは教会だ。もちろんお祈りにきている人もいるがそんなの御構い無しだ。俺は全力の雷鞭を負債神に向け痺れさす。おかげさまでMPは計測不能なんでね。俺の気が済むまで痺れてろ。
俺は神官様にお辞儀をすると床にビクビクしながらのたうち回ってるやつをムチで引きずり外へ出る。
あぁぁ。お天道様はこんなにも眩しいのになぜか涙が出てくるゼ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます