第46話

扉の向こうは青く澄んだ光景が広がっていた。まるで湖の中、、、というか湖の中だ。扉の横を触れてみると壁のような感覚が伝わる。


ガラスのようなもので部屋になっているのか?



外からは色々な角度からこの部屋に対して光が差しているがその光が集まるところにものすごく光っている台座のようなものがある。



『すごいな。この部屋、あの台座はなんだ?』



俺はセツナに聞いてみたがセツナはもうウズウズしているのだろう。目が職人の目になっている。



まあいいか。俺は一歩下がってセツナの作業を見ることにした。



見ていても退屈ではない。なぜなら下着なので目の保養に、、、。いやなんでもない。



そんなことを思っていたらなにやらセツナは変な袋に金色オークの素材を入れていく。皮膚やら毛やら牙やら核みたいなものまで一式いれると台座のほうへ歩いていく。



台座の上に袋をドサッと置くとセツナは魔法を撃ち放つ。


『ふっふっふ。爆ぜろ爆ぜろ!それそれ!それそ〜れ!』



、、、。




あの台座は想像するにとてつもない熱量があるんだろう。そこにセツナが気が狂ったように魔法を撃ちまくってるわけか。大丈夫なのか?


『アーハッハッハ!アイシクルボム!アイシクルボム!アイシクルボーム!!もう1つおまけにアイシクルボーーーーーーム!!!!!!』



袋の中ヤバそうなんですけど!めっちゃ光ってますけど!こちらまで振動伝わってますけど大丈夫です?私の命も含めてこの部屋大丈夫です!!??




キラーン!セツナの目がなにかを宿した。

『これで仕上げです!シャインハーデン!!』



光が急に広がったと思っていたら袋の中に向けて一気に収束する。



するとセツナが急に膝をついた。


『大丈夫か!?』



俺はすぐに立ち寄る。



『うぅ。気持ち悪い。とりあえず台座の上の袋取って来てもらえませんか?』



俺はすぐさま台座へ行き袋を取る。


ん?すごい軽いんですけど。



急いでセツナをお姫様抱っこみたいな形にして俺は部屋を出ようとする。

実はセツナが膝をついてからアイシクルナンチャラの効果が切れてきたらしくたまにすごく暑い。暑いという焦げる!ここにいたら確実にヤバい!!干からびるじゃなくてリアルに溶けそうだ。






俺は扉を開けルナさん達のいた部屋へ戻る。





『まあ、大胆♡』

負債神がこちらを見てなにか言っている。





そこには互いに汗をかき、下着姿で意識が朦朧とした可愛い女の子が俺の腕の中にいる。


『はぅ!』



俺は寝床にセツナを下ろしルナさんにセツナを拭いてなにか掛けておいてもらうことにした。ルナさんもなにか少しむくれていたが命辛々だったんです。本当に!



ロイさんがタオルをくれたので俺は自分の汗を拭きとりあえず着替える。




ふぅ〜。まさかあんなにすごいとは思わなかった。鍛治ってハンマーで打たないのかよ。といっても出来たのはこの金色のピンポン球くらいの玉だけだが。



その玉はとても綺麗でなにか玉のなかでキラキラ光っている。



意識が少し良くなったのかセツナがよろよろとこちらに来て玉を確認する。


『第1段階成功ですね。次は最終段階に、、、。あ、、、そのままやろうと思って道具一式持ってったままでしたね。たぶんもう形がないでしょうから後日またやりましょう。』




怖っ!!形ないとか、、。そもそもフラフラなんだからこのままやらせるわけないですわ。




そう言って俺たちは一度町に戻ることにした。

戻る途中で聞いた話によると日頃は1人でやるためこんなことにはならないのだが今回は俺が覗いたためにMP切れだそうだ。ごめんなさい。


この後の段階はあの棒を加工するらしい。こちらには流石にハンマーを使うらしいが今回のことを踏まえ1人で作業させて欲しいということだ。


なにが出来るかは楽しみにしていて欲しいそうだ。




まあ少し不安もあるが武器作りにおいては信頼してもよさそうだしな。



こうして第一日目の武器?作成がなんとか終わり次は肝心の武器作りだ!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る