恋の万有引力

恋の万有引力

　万有引力って全ての物同士に働くんだね。

　だったら、僕が君にひかれるのも自然なことだよね？

　君に近づけば近づくほど、君にひかれていく。

　僕の中の君が大きくなればなるほど君にひかれていく。

　なら、君も僕にひかれているのかな？

　君の中の僕はどれくらいなのかな？

　大きい？小さい？

　君は太陽のように眩しい。

　僕はその周りをただ回るだけ。

　同じところをくるくる回るだけ。

　きっと、君の中の僕はちっぽけな存在なんだろうね。

　だから、僕は大きな君にひかれ続ける。

　君は僕にひかれていることにも気付かない。

　もっと、大きな存在にひかれていく。

　リンゴが木から落ちるように、僕は君に落ちた。

　でも、君は変わらないんだね。

　この恋は万有引力。

　今はまだ遠くても、いつかきっと、君に近付けるように、

　僕は君への想いを胸に秘めて今日も回り続ける。