五分でわかる!? どエルフさん第五部まとめ

 分かったか!! 分かったな!! スパルタ方式だよどエルフさん!!

 なんだか強引な感じで話をまとめておりますが、まとめる方も割と苦労しております。

 というか、まとめりゃこれくらい短くなるのねと、なんだかちょっとショックを受けております。


 うーん、なんでこう、もっとコンパクトに話をまとめられないのだろうか。

 そういう所カナ?


「どういう所よ!! 分かってるならちゃんとやりなさい!!」


 分かっていたらやらないし、どういうことともなりもしない。

 そもそも総集編を作るほどに話が長くなることもない。


 そんなこんなで、どエルフさん。

 第五部にして中盤のまとめとなります。


◇ ◇ ◇ ◇


 エルフの王を名乗る男に保護された男戦士たち。

 なんとかして西の王国へと戻れないかと尋ねる彼らに、キングエルフことエルフ男はこう告げた。


「風の試練に打ち勝つのだ。そうすれば、貴殿らは風の精霊王の力を借りることが出来る。この世の精霊王の中で最も強い――無敵の精霊の力を」


 風の試練。

 なんともRPGらしいおつかいイベントである。

 それでなくても風の精霊王が味方になると聞いては黙っていられない。

 男戦士たちは二つ返事で、試練に挑むことを決意した。


 風の精霊王の洞窟にやってきたパーティ一行。

 中へはカップル二人で入ることとなっている。

 しかたないので男戦士と女エルフが入れば、ここで流行のトラップが発動。


「セック〇しないと出られない部屋ってあるじゃろ。ここは、ラブコメしないと出られない部屋!!」


「「ラブコメしないと出られない部屋ァ!?」」


 かくして男戦士と女エルフ。

 ラブコメに挑む――のだがしかし。


「モラシパさん!!」


「ティト元ォオオオ!!」


 パーン!!

 銃声が網走監獄に木霊す――。


 とまぁ、いつもの調子でパロディに次ぐパロディ。

 もうどったんばったんにしっちゃかめっちゃかな状況に風の精霊王も激怒する。そんな彼に目を覚まさせられた男戦士と女エルフは、割といつもの、着飾らない感じの様子を見せた所、見事に試験に合格。


 男戦士は風の精霊王の加護をその身に受けることになったのだった。


 暗黒大陸からの刺客に襲われたり、じつはキングエルフと女エルフが兄妹だったり、キングエルフがクリスタルキングエルフになったり。まぁ、いろいろとありましたが、無事に男戦士たちは大剣使いと金髪少女に合流を果たす。

 しかし、大剣使いはなにやらリザードマンたちに絡まれている様子だった。


 そんな状況に、男戦士久しぶりに一肌脱ぐ。


「お久しぶり!! 待ちに待たされ放置プレイ!! そういう恋の駆け引きも味わってきたいい女!! そう、私が熟れ熟れ五百歳熟女エルフ!! エルフィンガー・ティト子よぉおおおお!!」


 エルフィンガーティト子になって大剣使いに急接近。

 そんな小細工が上手く行ったか、どうなのか、なんにしても、絡まれている理由がリザードマンの王との謁見によるものだと分かった男戦士たち。


 せっかくだから力を借りて行ったらと女エルフのいかにもどケチな提案で、彼らはリザードマンの王こと竜騎王フリードに接触する。気さくな兄貴分という感じの彼は、かつて世話になった彼の兄貴分にあたる大剣使いの頼みに、軽くまかせろと頼みを快諾してくれるのだった。


 予想外に強力な仲間を手に入れた男戦士たち。

 しかしながら、竜たちの国から戻ってくればそこはもう夜。

 一日が経過していた。


 なんてことだと慌てながらも、急いで男戦士たちは次に飛ぶ。しかしヨシヲと隊長の下では予想外の事態が待ち構えていた。


「待つでありまーす!! 拙者の運命の女どのー!! このヨシヲと清く正しい異世界転生をやろうではありませんかー!! デュフフフ!!」


「ヨシヲは呪いのアイテム、タナカの眼鏡によってそんな状態になってしまったんだ!! すまない、俺がついていながら――こんなことになってしまって!!」


 とまぁ、そんなヨシヲの状態はさておき。

 異世界漂流者ドリフターの少女と遭遇してしまった男戦士たち。


 異世界から魔法により呼び出された存在。

 異世界漂流者ドリフター


 彼らは強力な魔力を持ち、この世界を掻きまわす厄介な存在。

 そんな奴らを野放しにするわけにもいかず、また、異世界から来た右も左も分からない彼女を保護しない訳にもいかず、女エルフは彼女を止めることを決意する。


「……魔法少女勝負よ!!」


 ピッチピッチの少女に、魔法少女勝負を挑む女エルフ。

 しかしながら、前回使った逆転ファイト、イベント限定水着グラは一年遅れ。通じないときた。どうしようかと思っていたその所に――。


「道具屋!! そう道具屋の店主!! エルフの危機と聞いて、中央大陸の沿岸を泳いで参った!!」


 ここでまさかの道具屋の店主合流。

 彼の手により渡された、白スク水魔界天使を着用することにより、見事降臨者として覚醒したモーラは、異世界漂流者の少女に辛くも勝利することに成功した。


 それだけではない。女エルフは降臨者として覚醒すると同時に、海母神マーチの力を借りることになった。


 かくして、海母神の力を借り、更に、過去のトラウマを克服するべく、海王神に精神的な時の部屋を借りた男戦士たちは、一回りも二回りも大きくなって帰って来た。


 特に男戦士は、ついに過去のリーナス自由騎士団を去ったしがらみを断ち切り、男騎士として立ち直ることに成功した。女エルフと共に、彼は、敵が待つ中央大陸連邦共和国首都、リィンカーンへと向かう。


 彼の盟友、壁の魔法騎士ゼクスタントが率いる中央連邦大陸の軍。

 そして、もう一人の魂の友、暗黒騎士のシュラトが争う中に突入した男戦士。

 暗黒剣を振るう彼と互角に競り合いながら、また、強襲する魔女ペペロペをかつての大英雄の仲間たちであるドエルフスキーことエモア、クリりんことクリネス、そして、語られなかった六番目の英雄――ゴブリンティウスことネイビアの助けを受けて躱す。そうして男戦士たちはなんとか【漢祭】のメンバーを招集して、儀式魔法を成立させたのだった。


 そして――。


「何故だ!! 何故生きている!! またお前は私の邪魔をするというのか!!」


「感謝するぜ、ティト、そして、モーラ!! お前らのおかげで、全て、丸っと、巧く行ってくれたぜ!! もっとも、あのクソ神どもの根回しもあったがよう!!」


 魔剣エロスに宿っていた謎の剣士の魂。

 その正体は、彼の古の大英雄スコティであった。

 かくして、二百年前の戦争が繰り返される中央大陸。


 攻めるスコティたち。

 圧倒的なその勢いに守勢に徹する魔女ペペロペ。

 そこに、この時のために女エルフが編んだ、呪文の変換スペル・マイグレーションが炸裂する。


 魔女ペペロペ破れたり。そう思われたその時。


『やれやれ。ペペロペの呪いを無効化するとはな。おかげで、余が自ら暗黒大陸から、ペペロペの遺物を持って来なければならなくなったではないか――』


 空から巨大な魔神柱。

 ならぬ魔神穴が現れる。


 そう、魔神穴ホール・オブ・オナー


 ついに姿を現した魔神。暗黒大陸の者たちの手により、集められた信仰により、中央大陸に顕現した彼はその猛威を振るうのだった。


 しかし――。


「いくで桜やん!! とどめや!!」


「任せろ!! 喰らえ――〇封波みさくらな〇こつ!!」


『あひぃいい!! りゃめぇっ!! んほぉぉぉお!! そんな所に大根入れちゃりゃめぇえええ!! 魔神にゃのに!! 魔神にゃのにぃ、封印されちゃうぅぅうう!!』


 突然現れた、狐とサラリーマンと卑猥なダイコン。

 彼らにより、あっけなく、魔神穴撃破。


 穴に栓をされて力を封じられた魔神シリコーン。その惨状に暗黒大陸側は撤退を決意する。暗黒騎士シュラトの先導で撤退する彼ら。


 殿に残ったのは魔女ペペロペ。

 最後の力を振り絞って放ったその一撃が、無情――男戦士へと向いた。


「いっ!! いやぁああああああっ!!」


「ティトさん!!」


「だぞ!! ティトォっ!!」


 絶命する男戦士。

 その光景に女エルフが動揺する。

 そんな彼女たちを助けるべく、女修道士シスターが立ち上がる。


「――神の御業!! 神聖魔法【愛・胸破天V拳ラブラブ・アへ顔ダブル・ピース】!!」


 すっとこどっこいな必殺技を繰り出して男戦士を蘇生させる女修道士。

 かくして、彼女の献身と言う名のアへ顔ダブルピースにより、男戦士は見事復活を遂げたのだった。


 しかし、女修道士は――。


「コーネリア!!」


 男戦士の代わりに絶命してしまう。

 彼女の尊い犠牲により、暗黒大陸の騒乱は幕を閉じた。


 粛々とリーナス自由騎士団の手により復興がなされていく中で、男戦士たちと法王は旅立ちの支度を始める。


 すべてはそう、大切な仲間のため。


「神聖魔法【愛・胸破天V拳ラブラブ・アへ顔ダブル・ピース】には一つだけメリットがあります。術が失敗した場合に、魂を冥府に囚われるということ。そして、冥府に捕らえられた魂とは別に、肉体はそのまま保存され続けるということです」


「だぞ!! 魂さえ冥府から呼び戻すことができれば、無事にコーネリアを復活させることができるということなんだぞ!!」


「コーネリアは私たちの大切な仲間よ。絶対に助け出してみせるわ」


「あぁ、コーネリアさんは俺の命をその身を顧みず助けてくれた。だったら、彼女を助けるその手立てがあるのに、それをやらない訳にはいかない。君に請われようが請われまいが、俺はきっとそうするだろう」


「行きましょう、姉を取り戻しに!! 紅海の冥府島――ラ・バウルへ!!」


「「「「応っ!!」」」」


 かくして、次なる冒険――女修道士シスターの魂を取り戻す旅が、始まろうとしていたのであった。

 というところで、「第六部 浪漫飛行薬と五人の姫」へと話は続く……。

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