第183話 ど男戦士さんと介護
【前回のあらすじ】
魔女ぺぺロペの呪いにより、セクスィービィームをブラとパンツから放つ女王陛下。
それを止めるために、魔女ペぺロペの呪いを変換する魔法を仕掛ける女エルフだったが。
「呪いの
「略してスペル○!!」
女エルフのネーミングセンスは最悪であった。
「流石だなどエルフさん、さすがだ」
◇ ◇ ◇ ◇
「とにかくっ!! これでペぺロペの呪いを変換するのよ!!」
女エルフの杖の先に集まった白いそれが、飛沫を上げて女王陛下に向かって飛ぶ。
「おぉっ、射○した!!」
「やっぱりスペル○!!」
「だから違うって言ってるでしょうがぁっ!! なんでアンタらはそう、いつもいつも、人のやることを――」
「見るんだぞ!! モーラさんの魔法を食らった女王陛下の様子が!!」
ビジュアル的なものと、字面的なモノで大興奮する男戦士たちをよそに、冷静に事の成り行きを見ていたワンコ教授。
彼女の言葉にはっと我に返った一行が女王陛下を見る。
白いネチョネチョとした液体まみれとなった婆さんの悲鳴が謁見の間に響き渡り、黒ずんでいたセクシー下着が、みるみる純白のモノへと変わっていく。
「まさか、本当に浄化されているというのか」
「スペル○ではなく、漂白剤という訳ですね。もう、ややっこしいものをださないでくださいよモーラさん」
「ややっこしくしたのはアンタたちでしょうが!!」
老女のネチョ姿。あまり見ていて楽しいものでもないし、興奮する者でもないし、むしろ目撃した時のSA○値の減りは上がったかもしれない。
しかしながら、さきほどまでの威圧感から一転して、女王陛下からは邪悪なオーラがなくなっていっている。
「今よティト!! 女王陛下は私の魔法で動きを封じられているわ!!」
「――うむ!!」
「今のうちに下着を外してしまうのよ!! そうすれば――もう女王陛下は安心よ!!」
男戦士の顔が凍り付く。
それは、いつもの、女エルフがやらかした時とはまた違う、ベクトルの異なる驚きの表情だった。
そう、勘弁してください、とでも言いたげな感じの。
男戦士が女エルフから目を逸らす。
「す、すまない、モーラさん、俺はほら、童貞だから、ブラジャーの外し方とか、よくわからないんだ」
「おもっくそ下着つけて暴れまわっておいて何を言うんだ」
「けど!! あんなお婆ちゃんの下着を外すなんて!! 罰ゲームもいいところじゃないか!! どういうプレイだというのだ!!」
「介護だと思っておとなしくやりなさいよ!!」
「お願いしますティトさん!! 母の、母のブラジャーとパンティを、どうか脱がしてあげてください!!」
第一王女が涙ながらに懇願する。
女エルフのお前がやらねば誰がやるのだという視線。
第一王女の身内をなんとか助けてやって欲しいという視線。
なんだかおもしろくなってきたぞとほくそえむ女修道士。
そして、まったく何を躊躇しているのか、さっぱりと分からないワンコ教授。
いよいよ追い詰められた男戦士は、分かった、やればいいんだろう、と、叫んで女王陛下へと突撃していった。
「うぉおおおっ!! 女王陛下ばんざーい!!」
目をつむり、極力肌に触れないように、気を付けてそれを脱がすティト。
白い液でネチョって倒れる女王陛下を前に、やり切った顔をして男戦士は下着をつまんで立ち尽くした。
【ティロリロリン♪ ティトハカイゴシカクガ1アガッタ♪】
男戦士は新しい技能を覚えた。
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