エピローグ

翌日の昼休み、いつものように瑠璃子に土曜日と昨日の報告をした。


「ふ〜ん、まさかだね?二人が以前から知り合いだったなんてね‥チョコクッキー、幼馴染、彼氏、大、大、大収穫だね。て言うかさ、昨日気分悪いって午前中で早退したのは仮病かい?」


「仮病じゃないよ、本当に病気だったんだよ、恋の病って言うでしょ?」


「はあっ?やってられないよまったく、これから先が思いやられるね‥」


「瑠璃子何言ってんの、これからが大変なんだよ」


「何が大変なのよ?」


「彼と同じ大学受けようって決めたから、彼は頭いいから、これからネジ巻いて勉強しなくちゃいけないんだよね、でね、今日から予備校ある日以外は図書館とか予備校の自習室で彼と一緒に勉強するんだ」


「へいへい、そうですかそりゃ大変だね、わたしみたいにエスカレーターで大学行く人間には分からない世界だね、ごちそうさま」


「ヘヘヘ‥」


「ごちそうさまと言えば‥大収穫の世界一美味しいチョコクッキー、もちろん持って来たよね?早く出してよ」


「え〜っ、どこにも売ってないんだよ、超貴重ちょうレアなのに、瑠璃子食べたいの?」


「ケチケチするな!早く出しな、無くなったら、また彼のお母さんに頼めばいいじゃん!」


「フフフ、実はもう頼んであるんだよね〜」


そう言ってわたしはカバンの中からチョコクッキーを取り出して瑠璃子に手渡した。


窓の外は新緑の季節になって、初夏を思わせる日差しが差し込んでいた。


 ー完ー

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チョコクッキー 神木 ひとき @kamiki_hitoki

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