第7話 丸テーブル

今日の作業が中止になったのでコックピットで人工知能と話をした。

紫色をした丸テーブルのような形からこの人工知能は「紫さん」と呼ばれている。

俺は少しだけ浮かれている。

隕石の緊急監視業務は日給が100万円と高いからだ。

ただ寝てる時もブザーは鳴る。


俺「今回も隕石の監視だけだったな。」

紫さん「はい機長、良かったですね。」

俺「警報ブザーはどんどん鳴らしてくれよ。」

紫さん「え?意味が分からないのですが。」

俺「少しでも危険度が上がれば知らせてくれってこと。」

紫さん「はい・・規定では衝突危険度1以上で知らせます。」

俺「警報ブザーが鳴るとお金が稼げるんだよ。」

紫さん「そうでしたか。でも規定通りです。」

俺「まったく。」

紫さん「規定が・・・」

俺「なんだって?」

紫さん「・・・・」

俺「あ?」

紫さん「・・・・」

俺「・・・」

紫さん「クポヮ」


紫さんの鳴き声で会話にひと区切りがついた。

会話が妙な雰囲気になると人工知能は鳴き声を出す。

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