第2話 噛んだって誰も笑わない
周り一面深緑の芝生に囲まれた丘の上。
武器もない。
人もいない。
腰も抜けた。
バッドエンドに向けて三拍子揃っている…
黒鉄
神様!チートは?!お助けは?!美少女は?!
はっ!
もしかして不死身とか
……すみません俺が馬鹿でした。
異界人の墓とか誰が管理するんだよ…
というか骨も溶ける?
滑らかーにこちらに滑ってくるスライムを見ながら考える。
意思疎通←無理そう
戦う←溶けるね
魔法とか←指先に力込めても何も起こらないし
逃げる←はっ?
一回死ぬ?←目が覚めたらベッドの上とか
持ち物←ケータイ、ペン、制服、あと身につけてたもの……
ん?
足につけたホルダーには霊符が何枚か。
た、確かにお祓いとには使えるけどぉぉぉ……?
やるしかない。
そうさ、失敗したって笑う奴なんていねーよ。誰も来ないし
「あああ!もう!きゅっ…
噛みながらも太ももに付けていたホルダーから霊符を出しスライムに投げつける
と、
「燃えたぁーーーー?!?!」
スライムは勢いよく燃え、灰となって消えていった。
「嘘だろ…?こんな世界に陰陽道なんてあるのかよ…というか霊符持ってて良かった…」
身体から力が抜け、芝生に寝転がる。
雲ひとつない青空。
綺麗だ…
そして俺はびしょ濡れになった。
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