批判的って?クリティカルリーディングをしよう!

天邪鬼

はじめに

批判的って?クリティカルリーディングをしよう。

「クリティカルシンキング」ってよく耳にしますよね?それでは、「クリティカルリーディング」はご存知ですか?

 あ、ちょっと待った、「私知ってるよ」って思ったそこのあなた!とりあえず最後までお付き合い下さい。あるいは先に【付録】の練習問題にチャレンジしてみてもいいでしょう。解答を読んで、ちょっとでも「想像してたのと違う」と感じた方は本編もちゃんと読みましょう!もしかしたら、あなたも勘違い組の一人かもしれませんよ?


 まず、クリティカルシンキングを日本語に訳す際、「批判的思考」となることから、疑ってかかること、と捉えてる方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか?

 結論から言うと、それはクリティカルシンキングの50%しか言い得ておりません。クリティカルシンキングの真の目的は、「いかにobjectiveに考えるか」というところにあります。

 はい、今Wikipedia で調べたそこのあなた!私も一応読ませてもらいましたが、なんか色々書いてありますね。誰々の定義によれば…とかなんとか。もちろんそれも大事ですね。でも根幹になる考え方が分かっていれば大丈夫です。

「客観的に考える!」それだけです。


 …それで終わりかって?そんなはずないじゃないですか!

 いえ、実はむしろ、「客観的に考える」で理解が止まってしまっている方、多いんじゃないですか?

 では、そんな皆さまにお聞きします。


「客観的に考えるとはどういうことですか?」


 あぁストップストップ、そんなムキになって画面に熱弁なさらなくても…



 さて、少し真面目な話をしますので一端軽口はやめましょう。東日本大震災のとき、多くの情報が錯綜しました。もちろんパニックが招いたものでもありますが、あのとき果たしてどれだけの人がクリティカルに情報を処理していたのでしょうか。

「直ちに影響はありません」をテレビの前で馬鹿にしているだけでは、クリティカルシンキングとは言えません。


 デマに振り回されてばかりじゃ悔しくないですか?情報に踊らされているだけじゃつまらなくないですか?

 スマホ一つで明日の天気から果ては数学の論文まで、ありとあらゆる情報が手に入る今の時代を生き抜くためには、私たちはクリティカルでなくてはならないのです。



 さて、本題に戻りましょう。確認もかねて、丁寧に言うならば、「クリティカルシンキング」とは、客観的に考えることで受け取った情報を真に、正当に評価するスキル、と言えるでしょう。

 そしてこの「クリティカルシンキング」を実際に行うにあたり切っても切り離せないもの、それが「クリティカルリーディング」なんです。


 では、「クリティカルリーディング」とは何か。基本的な考え方は「クリティカルシンキング」と同じですが、「クリティカルリーディング」は読んで字のごとく、情報を読み込む際のスキルに焦点を当てています。


 客観的に情報を読み、正当に評価する。これが「クリティカルリーディング」です。


「おいおい天邪鬼、結局お前もさっきから、『客観的に』だの『正当に評価』だのってアバウトに誤魔化してるじゃねぇか!」

 まぁまぁ落ち着いてください。ここからが本番ですよ?


 じゃあ、「クリティカルリーディング」って何をしたらいいのサ?

 本書では、前述したWikiに載っているような学者様方の厳密な定義を説明するのではなく、より具体的に何をすれば良いのか、いくつか例を挙げながら紹介することにいたします。

 また、付録として練習問題を用意しましたので、読了後はそちらにもチャレンジしてみて管さい。


 それではいきましょう。



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