硬質な文体。高度な科学技術。その中で巻き起こる事件。どの時代でも事件の本質は変わらず、ただその環境が異なる。それを描き出した作品だと思います。ところどころに差し込まれるSF要素は不自然ではなく「その時代」に共存している。どんなに高度に発展した社会であっても、結局は人間があってこそ。犯罪も、人間が起こす。その解決も人間がやる。それを再認識させられる作品です。