女神が来たりて笛をカチ割る

第30話 女神降臨!

 この異世界には神器と呼ばれる物が3個ほどあるらしい…。まず1つ目が何でも収納できるポケット。2つ目が服を一瞬で着替えさせることが出来るカメラ。3つ目がどんな人も音色を聴いただけで目が覚める笛。

「ねぇ、これ本物なのかな? 」

 目の前には3つ目の笛がある。


「ねぇ、この笛って形がおかしいよね♪ だって赤と白のボールみたいに一部分だけ丸いなんて、どんなセンスしてるんだろ? 」


 ユキそれ以上突っ込むな、1つ目と2つ目はたぶんドラ⚪モンの道具でこの笛はたぶんポケ⚪ンの笛だと思うけど…。

 どんだけ不祥事を起こせば気がすむんだあのバカ女神は…。


 そんなことを思っていると暗く雲がかかっていた空に隙間が出来てそこから光が射す。エンジェルハイロウだ…。


 そんなことを思っていると上空から

「お~い蜜柑君! 遊びにきたよ~! 」

 と声と共に2人の女性が降りてきた。


「ヴィーナス、彼は蜜柑じゃない。ライムだライム」

 見たことのある姿が2つ

「あれ? そうだっけ? 柑橘類の名前だったと思ったんだけど、こんな字だっけ? 《無花果》」

「違う、それはイチジクだ。彼はレモンだ《檸檬》って書いてライムだ」


 あぁ~、関わりたくないアルテミアさんはOKだけど、あのバカな女神にだけは関わりたくない。

 

「あれ? 何を嫌そうな顔してるのよ私が、あの有名な女神ヴィーナス様が来てあげたのよ感謝しなさい! 」

 そういって息巻いている。


「ねぇライム、知り合いなの? 」

 隣にいたモニカが不思議そうに尋ねてきた。

「いや、知らない。むこうさんの気のせいだろ? とりあえず家に戻ろう! 」

 関わりたくないので俺は家に戻ることにした。

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