(2) 古生代~カリス帝国と伝説の地ティルク

類は友をよぶ・天然少女ハルキとの出会い

カリス帝国のおてんば少女

《ここは広く広く、そして、鮮やかな

『天から光が注がれる碧く明るい水の世界』

中で生きる不思議な形をした動物や植物達。

そんな動物達の一人に、

天上にあるとされる伝説の地

『tirk(てぃるく)』に憧れる元気で

好奇心旺盛なおてんば少女がいた》


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「眩しいな。……朝か?

私は今まで夢をみていたのか……?」


『…………カモカモ?

眠いの?死ぬの?

駄目かぁ~。

ここ押さえたら目を覚ますカモカモ?

試してみるべ、

エイ!!』


「……?

フン、ウグゥゥ、苦、苦しいー!」


『あ! 動いた! キャ!!』


『はっ!』

「ゴラァ~!!貴様~!

私の鼻を摘まんで殺す気かー!」

蓮姫は何者かにイタズラされて目が覚めた。


「わー!!

怖~い!

めんくり~!」


「てめえ、コラ!!

逃げんなー!」

蓮姫はそのイタズラの確信犯を逃がすまじと

必死で追いかけ、そして取り押さえた。


「で?

まずは私に言うことあるよな?」


「は、はい……。

め、めんくり……」

ばつの悪そうに下を向き

指遊びをしながら一応謝まろうとしているらしい女の子は、

蓮姫よりも年下の10才くらいの少女だった。


「貴様ー!

って何や!?

真面目に謝れ!」


はね、

《アハハ、ごめ~ん、

可愛いあたしのこの純真で無垢な笑顔に免じて笑ってゆるして……くり☆

ね、いいよね~?

てへぇ、ぺろりんこ!》

って意味だし♪」


「…………、

フゥゥゥゥ~、

まずは一発」


『ガツン!!』

・・・・・・

「痛、痛~い!!

お姉さん酷~い!!」


「何が

《笑ってゆるして……くり☆

てへぇ、ぺろりんこ!》

じゃコラァ~!!


「ったく~!

まあ今回は一発で勘弁してやらぁ。

でも今度やったら10倍返しだかんな」


「へ~い。

ところで……、

お姉さん不思議な格好しているけど、

外界の人っし?

あ!

もしかして……、『tirk(てぃるく)』の人し?

お姉さんtirk人でし!?」

少女は蓮姫に興味津々で目を輝かせていた。

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