閑話816・『なかなりょううで2』

おそわれてりょううでなくなりました。


おそうな、おそうな、おこるぞ。


なかまをたべたくらいで。


「ひどい」


なかまをたべたぐらいで。


ひとのりょううでをきるかな。


なかまをうしなってもごはんくえるじゃないか。


りょううでうしなったらごはんもくえないぞ。


「わかんないのかな」


なかまをうしなってもかゆいところはかける。


りょううでをうしなったらかけない。


「ふまん」


なかまをうしなってもひとりであそべる。


りょううでをうしなったらあそべない。


―――そこ?


「ふつう」


そうだ。


ふつうにかんがえろ。


りょううでをうしなったらもうはえてこない。


「おれはふつうじゃないけど」


でもなかまはまたつくれる。


ふこうへい。


ふこうへい。


ふこうへい。


ふこうへい。


「くらべたらわかるのに」


ばかなのかな。


どうなんだろ。


どうかな。


「どうかな、おまえのなかまのりょううで」


つけてみたけど。


――アンバランスだね。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る