閑話766・『にんげんですので2』
はかいしょうどうもさんだいよっきゅうにくわえてくれ。
こころのなかでえらいがくしゃさんにつぶやく、だってころしてしまう。
さんだいよっきゅうにくわえてくれたらゆるされるのに、あたりまえになるのに。
―――加え無いよ。
「ねえ」
まわりのしたいをみてつぶやく。
やりたくてやったので、どこにせめられるようそがある。
やりたくなかった、やらされていたとはちがう、やりたくてやった。
かんけつだ。
「やりたかった」
さんだいよっきゅうじゃなくてもつみではない。
のぞんでしたし、それをするだけのちからがある。
にんげんがほかのいきものをころすのとおなじだ。
――同じだね、そこだけ。
「おなじ」
なのでゆるされる。
なのであばれる。
なので。
「そしてくう」
はかいしたあとはえさになる。
にんげんとおなじだ、ころしてくう。
にんげんにせめることはできない、そう。
「おなじ」
おなじ。
「おなじ」
どういつ。
「くふふふ」
ころすのも。
たべるのも。
にんげんとおなじなので。
だからおれはにんげんだとおもう。
まちがいない―――そう、間違って無いから安心して。
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