閑話713・『くささささ2』
えるふにおわれていたはずなのに、おとこの、おとなの。
―――餌なのに。
「おいしかった」
きもちわるかったのに、たべてみればえるふだった、ひきょうだ。
さぎだといえます。
「さぎだ」
さぎだ、だれかがおれをだまそうとしている。
えるふさぎです。
――詐欺じゃ無くて忘れてるだけだよォ。
「もぐもぐ」
あまりものもたべる。
あまりものにはふくがある。
それいじょうにおいしいのですよ。
「すげぇ」
けっきょくはえるふはえるふだ。
きもいおとなでもえるふだ、おいしいんだ。
だれもおしえてくれない。
「おしえろよ」
けちくさいなとおもう。
もっといろいろみんなおしえて。
あじについて。
「けち」
けちくさい。
えるふくさい。
えるふがしんでる。
とうぜんのくささ。
おいしいくささです。
「くさいくさい」
おとこのえるふめ。
おいしいをかくしていたな。
「くさいくさい、ふふ」
かくしごとはなしにしようね。
――隠して無いよ、耳を見なさい。
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