閑話656・『人間食い過ぎ毒2』

人間は美味しいのでついつい笑ってしまう。


しかし同時にキョウの溜息も聞こえる。


「あはははははは」


無視して食事を再開する、どうせ小言を言われるならお腹を満たしたい。


「うまいうまいうまい」


『エルフ食べようよォ』


「いなかったから代用しているだけだぜ」


『いなかったら探さなきゃ』


「面倒だぜ」


『―――――――――――』


「面倒だから人間を食う」


『―――――――――――』


「それだけ」


『―――――――――――』


「………えっと』


『―――――――――――』


「なんか怒ってるだろ?」


『さあねェ』


怒ってる、俺の食うモノを選別ばかりしやがって。


だから胸が膨らまないんだぜ。


『人間はあまり食べると体に毒だよ』


「どんな食いモノもそうじゃね?」


『う』


「ふはははは、俺が正しいぜ」


初めて言い合いで勝利したような気がする。


するだけ?


「もぐもぐもぐ」


『せめて明日はエルフ食べなさい』


もぐもぐ。


もぐ。

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