閑話601・『めをなおしたい2』

「悪い子じゃねぇし」


『そりゃそうだ』


「自分自身の肯定は信用出来ねぇぜ」


『そりゃそうだ』


「ふん」


死体の山に囲まれていると人間は思うだろうが正しくは食料の山に囲まれている。


認識の違いだねェ、あ、エルフに混ざっていた人間の死体。


抵抗したねェ。


いたた。


「でも石を投げられた」


『人間も交じっていたしねェ』


「混じって、だろ」


『行動の方だからこれでいいよ』


「ふぅん、もぐもぐ」


『食べな食べな』


「右目が『無くて』痛い」


『石で潰れたからねェ』


「眼球食べたら直るかな」


『治るかな、でしょ』


「?」


『難しいねェ』


自分自身を投げやりに扱うのはどうだろう。


不死であるが故にね。


「もぐもぐもぐ」


『―――――――――――』


「目はじゅるるる」


『うんうん』


「じゅるるるるる」


『脳味噌まで吸って無い?』


「頭良くなるかな」


『さあ』


なるかな。

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