閑話451・『ドロエルフ2』

泥遊びをしている、お人形を作る、ずぶぶぶぶ、汚らしい放屁のような音。


泥がエルフの形になり繊維が伸びる、泡の中心には眼球のようなモノが見えてやがて消える。


「おかしいぜ」


『うわぁ』


「どうしたんだぜ?」


『いや、エルフが生まれそうになってて驚いただけ」


「エルフが?」


『その泥の塊』


「ああ、手遊びしてたんだぜ」


『手遊びで泥からエルフを誕生させないでよ』


「何エルフ?」


『ドロエルフ、新種』


「うわぁ」


なんか出来た、遊んでたら出来た。


命が出来た。


「ドロエルフ」


『そう』


「名前がエロい」


『そう?』


「そうだぜ、ああ、やっぱり生み出した方が良いと思う」


『ああ、ダメだと思う』


「ドエルフだぜ」


『………』


「ドエロだろう?」


『あー』


「……駄目か?」


『理由が不純なので却下します』


「不純異性行為?」


『それは確実に不純です』


駄目かァ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る