第3話

信愛には両親の喧嘩を見るのが、聞くのが辛かった。悲しかった。


両親の喧嘩の原因は父の浮気と母のお金の無駄遣いだという。


昔はそう、聞いた。


そして、ある日の夜。

晩御飯を作る気配がなく、夜の10時を迎えた。

兄は耐えかねたのか、母に向かって怒鳴った。


兄「いつ晩御飯作んだよ!!早く作れよ!!」

母「そんなこと言われたって…!!」


兄は家を飛び出した。

父は仕事でおらず、母と私は混乱していた。


母「お兄ちゃんが!!信愛!お父さんに電話して!!」


信愛「うん!!」


兄はまだ中学2年生だ。行くところは限られてくる。

母は兄の友達の家に電話をかけていた。

私も父に電話し、とりあえず、落ち着け、と言われ兄が見つかるまで父と電話を繋げていた。


Prrrr…


母の携帯が鳴る。


相手は親戚のおばさんである。


おばさん「今!あなたの息子さん走ってきたわよ!?どうしたの!?」


母はおばさんに説明をし、1日だけ預かってもらうことにした。


母はホッとしたのか、泣いていた。


その日から母は鬱病になった。




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