第3話 ある神話 20091102




こんな夢をみた




夜明けを待つ

薄明かりの中


その船に乗って

彼らは旅に出た



無限に広がる

海に向かって




迷っても

止まっても

先を見ていた




男が

「神聖な食べ物」を持っていることを

知っていたから



女は安心して

彼を見ていた




雨の男が

火を起こし


霧の女が

風を運ぶ



日の出に顔を輝かせた人々を乗せ

その先へと船は進んでいく




かの大地は近い


見えていたから 






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