「狂した砦」

煩先生

 

白き喪服が

列成す朝は

寓話の如く

生を想った


薬液が薫る

鉄窓の中で

否めぬ病に

永遠を悟る


狭き脳裏が

掘出す闇は

刑具の如く

罪を数えた


掌編が埋る

隔壁の端で

望めぬ証に

刻印を削る

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「狂した砦」 煩先生 @wazurai

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