二話 一章

 俺は傭兵になった。

 そして――いきなり躓いたっ!?


 ぱきぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃいぃぃ――!!


 乾いた音を立てて銀色の破片が宙を舞う。

「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇェェ!!」


 ちょい訂正。いきなり躓いた――と、いうよりも、一歩目を踏み出す前のスタート地点で既にコケていた。

開始場所から、まんじりとも動かずに見事に俺はコケたのである。


「エクスカリバーが……俺の……俺のエクスカリバーが――」

 俺は買ったばかりの長剣をへし折った相手――大根を見る。

 そう大根である。ダイコン。あの食べる大根、おでんの具とかにすると美味しいあの大根である。

 その大根が見事に買ったばかりの長剣『エクスカリバー』をへし折ったのである。

「まあ……本物だとは思ってなかったけどさぁ……なんで仮にも金属製の剣が大根に負けんだよ……あの商人……なにが『使いようによっては一つの村を滅ぼす事ができる』だよっ!」

 俺は折れた剣と試し切りのために同時購入した大根を交互に見比べ、そう毒づく。

「まいったな……せっかく、これから傭兵証を貰いにギルドまで行って、晴れて依頼を受けられるようになんのに……肝心の……肝心の装備がなしかぁ……。まあ、最初は剣を買うために荷運びや配達なんかを中心に活動するかぁ……はぁ……しかし、持ってた金と準備金の全財産を使ってこんなナマクラ掴まされるとは……」

 俺――新人傭兵、これから俺はどんな事ができてなにを成すんだろうかっ! 萎え、落ち込みそうになる気力をそんな事で励まし、ギルドに向かった。


 そして――


「はぁ? きょ~かがっしゅく?」

「はい。貴方はこれからギルド寄宿舎の一つがある村に派遣され、そこで基礎訓練を受けていただきます」

 不満顔の俺に対して、もはや慣れたモノといった雰囲気でそう答える受付のお姉さん。

「ちょ、ちょ――待っ――あ、あの証は? 俺、傭兵なんですよね?」

「基礎訓練課程を経ていない現状では傭兵と認められません。よってギルドから仕事も受ける事ができません」

 と、笑顔で死刑宣告をしてくるお姉さん。

「なんで、なんで? そんな訓練があるなんて聞いてませんよっ!」

 俺とお姉さんを隔てる机を『バンっ!』と叩いて必死に抗議する。

なんといっても、そこまで行く旅費はおろか、武器さえなく、明日の生活費さえなく、あるのは背負った大根1本のみなのだ――そりゃ~もう必死ですわっ!!

「――ですが、貴方はどこの傭兵団からの推薦もなく。誰か個人の推挙上もなし。王国騎士や神殿騎士からもなし――素性の――得体のしれない輩においそれと傭兵証は渡せません」

 一瞬、周囲が『ギン!』という擬音を奏でた様な異様な気配を発しながら言う。

「いや、まあ……そ~ですけど……」

 その雰囲気に後がない俺すらも圧されてしまう。

「心配しなくても平気ですよ。人並みの体力や一般常識があって、前科がなければ基本的に誰でも訓練課程修了後に傭兵になれますから、最初にお渡した青銅剣と銀貨三枚さえあれば道中もそんなに苦労する事なないハズです」

 そういって俺の不安を和らげるためにニッコリと笑顔を浮かべる。

 言えない……この人に「実はその青銅剣と銀貨三枚で大根とその大根に折られたナマクラ刀を買って路頭に迷ってるんです」なんて……。

 しかし、現実問題としてど~すればいいのだ? 俺の装備は丈夫な服と大根1本……もし俺がこの装備で――

「俺、傭兵。このまま街を出て魔物徘徊する荒野を旅すんだっ!」

 なんて言ってみろ。全員が全員、

「そんな装備で大丈夫か?」

そして――後日、どこかの荒野で大根一本持って倒れてる俺が発見される事だろう……だ~~~~~~~~~~~~~~~それはマズいっ!

イヤな意味で伝説になるぞっ!!


「えっと……」

 俺は羊皮紙に書かれた簡素な地図を頼りに工業区を歩いていた。

――と、いっても折れた剣の苦情とかではない。そもそも、ここで売り買いされた物は全て買い手の自己責任になるので、不良品を掴まされたといっても交換に応じる事はまずない。

「鉄鎚停は――」

 立ち並ぶ工房の中から職人相手の酒や食事を振舞う『鉄鎚停』という看板を探す。


「そんなに不安なら同じように推薦なしで傭兵になられる方と一緒に行かれては如何ですか?」


 最後に言われたこの一言と一通の紹介状に一縷望みを託し俺は、その人物――

「ええ~っと……拳闘士のクレーバーさんか……よし!

『はじめまして俺はラーアル・ディバインと言います。聞けば貴方も紹介状なしで傭兵になると伺いました。実は俺もなんです、奇遇ですね。そーいえば拳闘士と剣闘士なんか似てますね。つーか言い方は一緒ですね。どうです寄宿所のある村まで二人で行くってゆーのは?』

 いいぞ、こんな感――


 ずがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!


 軽く出会いの予行練習をしていた俺の目の前を、ド派手な音とともに何か大きなモノが横切っていく!?

一体なんだ!?

「お~イテテ……」

 土埃の中からそんな声が洩れてくる――ん? この声どっかで……?

「――ったく、トンデモネェね~ちゃんだ」

「トンデモナイはどっちよ。ウチの鎧通しを喰らって気絶しなかった魔物や痴漢はいないんだから」

「鎧通し?――拳闘志かっ!? おいおい。俺は痴漢じゃねぇ~って」

「お尻触っといてぇ! なぁ~に寝言言ってんのっ!!」

「いや……あれは……その……つい……」

 土煙の中からそんな会話が漏れ聞こえてくる。声の感じから判断して若い女と中年ぐらいの男のようだ。

「そうだ! おまえが拳闘士としてどの程度の腕かを計るためにだな、尻の筋肉の具合を触って確かめたんだ」

 うん、それを痴漢というんだと思うよ。

「と・に・か・く。立ちなさい!」ガシャン!(金属同士を打ち鳴らす音)

「うをっ!? まだやる気かよっ!」

「ちょ――待ちなさい!」

 そんな声と共に土煙の中から大柄な影が出てきたと思ったら――ドシン!

「おっと、わりぃわりぃ」

 土煙の中から出てきた人影は俺を突き飛ばすと、そんな風に軽い謝罪を口にしながら角を曲がって姿を消す。

「ごほごほ――ちょっと待ちなさい」

 次に煙の中からそんな声を上げながらもう一人姿を現す。

 先ほどと違うのは俺が地面に倒れ、相手の視界にはいっていないコトと今度の相手は前の奴よりも小柄で俺を跳ね飛ばす重量がないコト。

以上の結果――

 拳闘士がよく身に着けている蹴撃用の脛当てが俺の足に『がつっ!』と絡まったかと思うと、

「ふぇ!?」

 そんなノンキな声とともに――上を見上げた俺の視界に後ろ髪を括った快活そうな雰囲気の少女の顔が大きく映り――それは徐々に近づいて――っと、ここまで話した時にオクタヴィアが軽く咳払いをしたために話しを中断した。

 まあ、ここまで話せば、その後どういう展開になったかはだいたい想像できると思う。その一昔前――二昔前に流行った恋愛ドラマの序章のような出会いこそが――拳闘士ナナ・クレーバーとの出会いだ。


 真っ白な砂が続く――といっても砂漠ではない。砂の色は真っ白――塩や貝の粉末が主な成分のいわゆる海辺近くに広がる砂丘というやつだ。

「覇っ!」

 その真っ白な地に短い気勢の声が響く!

 どうみても俺より華奢で腕も細いナナが繰り出す拳打――武器といえば手全体を覆う革手袋(レザーグローブ)の拳部分に施された金属の補強部分のみ。

「ぶぴ――」

 王国周辺の海に生息する大鋏(ビッグシザー)というヤドカリをそのままデッカくしたような水棲生物はナナの一撃で盛大に泡を吹いて力なく横倒しになる――まるで冗談のようにコテンと――

「キマったぁ!」

 輝く陽光に勝るとも劣らない眩しい笑顔でポーズを決めるナナ。その横では既にピクリとも動かなくなった大鋏が六体ほど転がっている――と、自分に突き込まれた甲殻類特有の節くれだらけのハサミをブーツで地面に抑え。

「セイヤ!」

 ブンと鈍器を振り回すような音のあとに俺の名剣『ラグナロク』が硬そうな大鋏の甲羅を破砕する!

 大鋏はそのままヨロヨロとふらつきながら後退した後、再びサハミを構え――って、仕留めきれなかったのか!?

「すっごい威力だね、そのダイコン。でも、ウチの勝ちだよ」

 そういって勝ち誇った表情をする。

「……うっせぇな、ゴリラ女が、それにこれはダイコンじゃねぇ。名剣『ラグナロク』だ!」

 ちゃんとこれを購入した商人――路商? いや本人は錬金術師とか言ってたか――ソイツがこのダイコ――『ラグナロク』と『エクスカリバー』を購入するときに、


「ほうぉ……これは、これはお目が高い。こいつは使い方ひとつで小さな集落なら壊滅させる力を持っておる。いやぁ、どこからお聞きになったか存じませんがお代の方はサービスいたしますので……」


 酷く狼狽した様子でそんな事を言っていた。

うん……いや……まあ……その……剣の方はアッサリと折れちゃったケドさ……。

「……ゴリラ」

 めごっ――ぴゅ~、ごしゃ! ごがん!

 殴り飛ばされた大鋏がその後ろにいたもう一匹と盛大にクラッシュ! 二匹とも粉々に粉砕される。

「ゴリラですって!」

「うおっ!? おい! こっちに殴り飛ばすなっ!!」

 勢いよく飛んできた大鋏をダイコン――『ラグナロク』で受け流す。

「おぉ! いいぞ、いいぞ。ナイスコンビだ」


「「どこがっ!!」」


 拍手とともに聞こえてきた野太い声に俺とゴリラ女――ナナの声が見事にハモる。

「ングング。うまっ!」

 骨付きの干し肉を豪快に喰いながら、巨漢が姿を現す。

「仲間の盾になりながら、鼓舞して『神の心を奪いし者』(ハートスナッチャー)の能力を最大限に引き出す。君なかなかやるね」

「はーとすなっちゃー?」

「このドシロ~トに教えてあげて、ブヒ~隊長」

「誰がブヒやねん!」

 骨だけになった干し肉をナナに向かって投げる――それは軽く投げた様に見えても空気を切り裂く轟音を発しながら『スコーン!』という軽快な音と共にナナの額に激突し、彼女を真後ろに吹っ飛ばす!

 そういえば、紹介し忘れたが、この人はブヒ――じゃなくてバリー隊長。一見、ダルダルの肥満体系のように見えるが、その脂肪の下には強靭な筋肉が隠れてる。

「いいか『神の心を奪いし者』ってのは――一言でいうなら肉体派の天才だ」

「肉体派の天才?」

 聞きなれない言葉に戸惑う俺。

「そうだ。一般的に戦士や拳闘士なんかは身体を鍛えてナンボの世界だろ? ところがだ、この『神の心を奪いし者』ってのは、感情の高ぶりを筋力に代える力をもってやがる」

なんか……すっご――――く嘘くさい……んだが……?

「なんだ? 信じてないのか? 冷静に考えてみろよ、ナナ――クレーバーのあの細腕で大鋏の甲羅を突き破れる突きが出せるワケないだろ。本来なら――」

 そういって隊長は自信の袖を捲りあげると、

「この位、鍛えないとあそこまでにはならん」

 そういって血管と筋の浮き上がりまくった筋骨隆々たる腕を魅せつける。

「それにあの戦闘センスだ。アイツはきっと大物になる」

 そういって期待に満ちた目で気絶したナナを見る。

 その評価に嫉妬しなかったといえばウソになるが、俺自身いまだ自分がどうなりたいか具体的なビジョンもないままだったために口を開く事はなかった。


「着いたぞ。ここがこれからしばらく厄介になる村だ」

 ブヒー隊長が指し示した先には――真っ白な砂丘の砂の中を歩き続け、すり鉢状に窪んだ地にその村はあった。

 周囲を魔物の侵入を阻む頑丈な丸太柵で囲い入口には槍を持ち、革製の胴当てを着けた警備が立っていた。

「さて――あそこに見える修道院が滞在中の宿になる」

 そういってすり鉢状の村の端に建つ建物を指す。

「――でだ」

 そういってニンマリと笑みを浮かべる。


 ざっ――

 白い砂を巻き上げ俺の持つ鋼の刀身が陽光を跳ね返す。

 そう――俺の手には立派な剣が握られていた! 大根でも大根に折られるナマクラでもない――王国の従士達に配給される官給品。

 初心者向けに作られたその剣は切れ味や威力よりも扱いやすさに重点を置かれて造られた。重量バランスが良く、手にもしっくりとくる握り。

「これならっ!」

 自分の三分の一ほどの大きさの獣――砂ウサギに斬りつける!

「ぴ~~~~」

 甲高い悲鳴を上げ真っ赤な鮮血が真っ白の砂に降り注ぐ。

「んっふっふっふっふっふ――覚悟!」

 脚の腱を断たれ動けなくなった砂ウサギににじり寄る俺――その時!?


「ぶぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

「ふんっ!」


 野太い雄叫びの後に少女の気合を入れる声が重なる。


「すげぇ! 魔物とハリ合ってやがる」

 俺の言葉が示す通り、『ガシっ!』っと頭部から伸びるねじくれた角を掴み、『ズズっ』と砂丘の白い砂に轍の様な跡を残し。

「う~んイイねぇ~。ビリビリきてるよ!!」

 不敵――まさに不敵な笑みと称されるものを浮かべながら、少女は自分の三倍以上もある大羊の突進を力で抑え込んでいた!

「ぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬ!」

「マジかっ!?」

 自分の目を疑う!

 突進の勢いを止めただけにとどまらず、少しづつ押し返し始めた!

「覇っ!」

 裂帛の気合と共に数歩押し返す――その隙に腰だめに構え、一瞬で呼吸を整える。

「ぶぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ――!」

 野太い雄叫びと共に突進してくる大羊!

 その額に鋼鉄のナックルガードが突き刺さり――ゆっくりと横倒しになる大羊!?

 その目を疑う光景の中で少女は高々と拳を空に突き上げ――

「やった!」

 と高らかに宣言する。

 汗と砂に塗れながらも魅力的な笑みを――そこでこちらの視線に気づいたのか? こちらの視線と合う。

「ふっ」

 嘲笑――魅力的な笑みは一瞬にして、こちらを嘲る嘲笑へと変化した。

「ぷぷぷぷぷぷぷ――あ~はっはっはっはっはっはっはっは――なに? なんなの? そのちっさい獲物は?」

 いらっ! 嘲笑はやがて腹を抱えるほどの大笑いへと変化していった……。

「ウチのは――」

 バァ~ン! と両手を広げながら今しがた仕留めた砂大羊のほうを指す。

「まっ! これがウチとの実力差ね」

「ふ~ん……でも、それを持って帰るの大変そう……」

 俺がそういうと『はっ!』と傍目にみてもナナの表情が変わるのがわかる。

「だ、大丈夫よ。こ、こんなのウチにかかれば――」

 そう言って自重の倍はあろうかという大羊を押す。

「んぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬ――」

 あまりカワクない声とともにズズっとわずかに動いただけで、

「はぁはぁはぁはぁはぁ――なんでよぉ~……」

 そういって今度は大羊の後ろに回って綱のような尻尾を掴むと――

「ふん!――ぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬ――!!」

 尻尾を掴みながら踵立ちになり、自分の体重も付加しながら、懸命に動かそうとするも、その程度で二倍以上もある重量はビクっともせず、その場にへたりこむ。

「――ったく」

 俺は脚から血を流して動けなくなってる砂ウサギにトドメを刺すと、それを大羊の上に載せる。

「ちょ――余計な事しないでよっ! ウチは一人でも大丈夫なんだからっ!!」

 そんなわかりきった強がりをいってくるナナに、

「そうは言うが、この炎天下じゃ、早く血抜きしないとすぐ痛んじゃうぞ。せっかく仕留めた獲物なのに――それじゃコイツも浮かばれないだろ?」

 そういって大羊を指す。

「それにこういう砂地じゃ、そのまま動かそうとしても砂の抵抗もあるからな――っよ」

 俺は荷袋を大羊の下に敷き。

「こうやれば砂の抵抗も仕留めた獲物も傷つかなくって一石二鳥だ」

 パンパンと手の平についた砂を払いながら、

「さぁ――帰ろうぜ」

 俺の言葉に憮然とした表情のまま立ち上がるナナ。


「――がと」


 大羊を運ぶため隣にきた瞬間、何かを言われた気がしたが砂丘を駆け抜ける風に流されよく聞き取れなかった。

 そのまま村まで無言で押していく俺達――ブヒー隊長はこの狩りで俺達それぞれの欠点がわかるとか言ってのたが……まあ、確かに俺にはナナが仕留めたような大物は狩れないけど……。

 そんな事を考えながら二人で大羊を引き摺り――

「あっ! 村に入る前に血抜きしとかないと」

「へ? なんでよ?」

「取り除いた内臓とかは村の外に置いて荒野の獣が片づけてくれるからさ」

 後で知った事だが、獲物は村の近くで下処理をすると、その臭いを追って凶悪な魔獣を呼び寄せる可能性があるから村から離れた水場でやる方がいいと言われた。

「へぇ~……」

 勉強不足の俺はその会話通り、村に入る直前に血抜きや毛皮の処理をする。

 これほどの大物を処理するのは初めてで思いのほか手間取り、気付いた時には太陽が沈む寸前であった。

「どうしたの?」

「あっ! ……いや……ちょっと……なんでもない」

 曖昧に言葉を濁す。

 沈みゆく夕日を浴びて地に長く、長く影を落とす修道院に何か嫌なモノを予感させた。

 そして――それは計らずとも的中してしまう事になるのだった。

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