6h:音楽

 私は 温泉が苦手です。

自分の身体に コンプレックスがあるので、人と裸で というのが

耐えられません。それに 湯あたりして、一晩中寝れないから 嫌いです。


 その上 女性が苦手ですよ?

なのに sちゃんと、初めて会って 半年経つか 経たないかの頃に

一緒に 温泉へ行っています。未だに あの時の温泉旅行へ行く事になった

経緯について はっきりしてないんですけど、とにかく行きました。

 

 女性も 温泉も 苦手な私が、そこまで 心許し切れてない相手と?

どうして そういう事になったのか、謎?考えられない 行動です。



 だけど、そこで 事件は起こりました。


 sちゃんが 大阪から、こちらへ電車で来てくれて。そこから先

温泉地までは 私の運転で、移動する事にしました。その日に向けて

わりと 新しめの曲をセレクトして、CDを作って 車の中でかけて

いました。でも… 何となく、あんまり sちゃん好みでないのかも?

と思って。CDを変えてもらう様 コンソールボックスを開けて

『好きなのあるか どうかわからないけど、何かと替えて』

と お願いしたんです。

 そして sちゃんが、開いた時に

「Oちゃんじゃないですか!」

と。


!!!!!

あっ しまったー Y.O のアルバム入れたまんまだったぁ~

ヤバい;;; っと思いました。


 けど?

sちゃんの反応は 思ったのと違っていました。

「何で Oちゃん持ってはるんですか?」


 ン???

『えっ? Y.O 知ってるの?』

「はい」

『えー 何でぇ?』



 Y.O は 私の世代でも、そんなにメジャーではなく

知っている人も 少ないです。でも その業界での、影響力は絶大で

色んなアーティストさんが インスパイアされていると思います。

だけど こんなに歳が離れている、sちゃんが 知ってるなんて?


 それに

私達の認識では Y.Oと言えば、sexシンボル的な感じで

あんまり 公に、「Y.O好きです」と言えない感じだったはずで

だからこそ、sちゃんが 知っているというのが、信じられなかったし。

 あんまり真っ直ぐな目で 好きですと言っている、sちゃんが 不思議。

『そんな大きな声で 言ったらダメだよ…』って思っている位なんだから。

 Y.Oの全盛期の頃って、sちゃんの歳だったら 中学生位なはず…

そんな年頃の時に Y.Oを聞いてたって事?マズくない?


 というか…sちゃん 結構、エロい子って事??

『やるなぁ~』と、内心 ホっとしたような、見てくれと 違うアンバランスさに

sちゃんの事を 見直さないとイケナイなかな?と思った。

もしかして もっと、エロさでいったら エグい話もして良いって事かな?

っと、変に ワクワクしたり。

 あのチャットイベントの時 あんなエログロい話の間も、ずっと居た事に

納得したりした。


 そんなわずかな 一瞬の出来事で、ググっと sちゃんに 近付いた感じがした。


 もちろん Y.Oのアルバムを入れ替えて、車内は それ一色。

sちゃんも ノリノリになります。

 『ホントに この子、Y.O知ってるんだぁ~』と、確証を持った。


 その後は 私が、どうして Y.Oを好きになったのかという いきさつを説明

したりして、やっぱり エロい事が要因だったんだよ?と話したりしたけど

その話も ニコニコしながら、聞いていてくれた。

 うぅ~ん やっぱり、エロい方面 OKなんだ。人は 見た目で判断したら

イケナイというけど、そうなんだなぁ~と、こういう方面でも 見込み違いが

ある事を 再認識。


 

 エロという事。

あんまり大ぴらに話せる事では無いです。世間一般的には。

 それに 私は、どうも その方面には、敏感だった様だし。目覚めも

人よりかも 早かった様に思っていて。更に 変な、男性恐怖症ももっているから

エロに対する 捉え方が、変わっている様に思っていて。

 女子が集まれば そういう話にもならなくもなかったけど、女性観点の

エロの話は 浅いというか、サワリの部分を 話して、キャキャ言ってる その程度

の話だと、聞く気にもならず。それ位で「エッチぃ」とか言ってるのが、アホらしい

と思ってきたから。


 かと言って 男性に、自分が思う エロな話を出して、ヒかれてしまうのも

怖かったから、言えないでいた。その点 ライブチャットでは、モロ出ししても

逆に「女性にしては…」みたいな感じで、どちらかというと 発想が 男性的な

感じで、それで ウケが良かったように思う。


 そのニュアンスからも 私にとって、Y.Oの存在は 結構なキーパーソンで

Y.O好き=そっち(エロ)系の感覚を持っている という証という 認識です。


 これらの事を 含めて、sちゃんに 話したんだけど。それを 笑顔で

聞いてくれている sちゃん。そういう部分の 私の事も、認めてくれてるんだ

と思って、益々 話するのに、気を使わなくて良くなり 楽しくなった。


 こうやって 気持ちが解れ。

旅館では 全館合わせても、2組しか居らず 貸し切り状態だったし。

浴場へ行けば 女将が、一緒に お風呂に入ってくるとかあったりw

夜通し話していて、止まらなかった。翌日も おいしい料亭へ行ったりして

女子と行く 旅行が、こんなに 楽しいんだと、初めての体験でした。



ーーーーー



 この頃から 私は、G との関係に どっぷりとハマっていくのですが。

何となく G の感覚が、sちゃんには わかるらしくて、私が わからない部分を

冷静にみて 話をしてくれるから、とっても 助かった。


 そして 私が、ブランドを立ち上げようと思うというのにも 助言下さり。

デザイン と ネットの どちらも、詳しい彼女だったので、HP作りも

担当して下さったんです。ありがたい~


 他は G が 就職が決まらなかった頃は、リングの注文をして下さって

手を休めない様に 仕事も下さいました。そのリングも かっこいい

デザインの品です。


 会う度に デザインについての話をしていく方が、多くなっていった

かもしれないです。


 会う回数も ドンドン増えていって、そんな中 sちゃんが

「こういうの 好きなんですよねぇ~」

と ラフ画を描いてくれたデザインが、すごく素敵で。

『それイイ!』

と言って、そのデザインを元に リングを作ろうという話になりました。

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