この世は脳筋しかいないのか、いや

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1.このころの俺らはまだ脳筋の恐ろしさを知らない

 朝だ。   ビルに照りつける日差しが、きらきらと輝いている。

 部屋のテレビには一人の女性の顔がでかでかと映し出されている

「私はこの国をよりよいものとするべく、王として・・・

(はぁ かぁ)

 このところ1年おきに代替わりしている王様は、こんどは女性のようだ

「ヤマト、おいおい箸がとまってる そのペースじゃ遅刻するぜ」

「お、おう」

 寮のルームメイトの一矢が山盛りのごはんにがっつきながら言った。



 ふたりは部屋を出て、学校へとつづく桜並木を歩いていた。

 さくらの花はまだ少ししか咲いていない。

「あ~ 俺らもやっと高校生か~」

「そうだな」

 一矢はヤマトの少し前を後ろ向きに歩きながら話しかけてくる。

「前を向いて歩いた方がいいんじゃないか?」

「いや~あ、大丈夫 大丈夫」

「いや。危ないだろ!」

 一矢はヤマトの忠告を無視し、歩き続けていた。

「なぁなぁ、」

「なんだ?」

「俺は、気付いてしまった」

 急に一矢は真剣な面持ちで、後ろ向きだと女子にぶつかる確率が上がる

 という残念な発言が飛び出したことは割愛




 二人は入学式を終え教室入りをした。






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この世は脳筋しかいないのか、いや ???? @vonzou

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