蒸気装甲(スチーム・パンツァー)戦記

夏川 修一

プロローグ

薄暗い操縦席コクピットの中で赤い文字が打刻される。

それは燃える炎のようであった。


〈……契約の証を〉


文字の輝きに照らし出されたのは強化ガラス製の操作鏡面スクリーン

メーター、スイッチ、ハンドル類に埋め尽くされた鋼鉄の操作盤コンソール

その中央には握りこぶしほどの虹色に輝く石が取り付けられている。


操作盤の前には人影が座っていた。

人影は手袋を外し、右手の甲に刻まれた紋章を輝く石に触れさせた。

同時に静かに宣言する。


「我は契約に基づき蒸気精霊を使役する者。目覚めよ、白き獅子ヴァイス・ルーヴェ!」


次の瞬間、世界は眩い光に包まれた……!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る