悪夢

 目が覚めると、

 僕は見知らぬ部屋で磔にされていた。


 足元には煮えたぎった熱い油の池。


 上には鋭利な棘だらけの吊り天井。


 前方からは迫りくる巨大な岩石。


 なんだ、良かった。

 いつも通りの日常じゃないか。


 ついさっきまで見ていたのは、

 怖ろしい夢だったんだ。

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