面白い。その一言に尽きますが、もう少しだけ未読の方にお裾分けを。
こちらの作品はタイトルから察せられるとおり流行りものではありません。文体はweb小説を踏襲しながらも、内容は紙媒体で好まれるタイプの物語となっています。
ライトノベル特有の軽さを保ちながらも、奥深い設定と果ての見えない世界観を併せ持つ大作です。
特筆すべきはキャラクター描写でしょうか。
とにかく個性的で魅力に溢れた登場人物が多い。サブキャラですら主役に匹敵するレベルです。
細かな仕草や台詞中の単語によって人物像が浮き彫りになっている様は、読者を作品世界に引きずり込んで離しません。
読みやすくて面白い。
正にライトノベル、といった作品でした。
舞台は、創世樹が存在する、とある星。
その荒野を行く車には個性豊かな三人組。彼らの旅は不思議な少年との出会いを皮切りに大冒険へと繋がっていくのです!!
……と書いたものの、少年だけではなく、三人組の方もかなりキャラが立っています。特に、活発な女性エリーは物語をどんどん動かして(良い意味で)ぶっ壊していく魅力的なキャラクターだと思います。それに、彼女自身、不思議な少年に負けず劣らず何やら訳ありの様子。彼女が動かしていく物語、そして彼女の仲間たちの今後に注目していきたいです。
(タイトルに惹かれて読み始め、あれよあれよと話数が進み、あっという間に最新話(第四話)まで読ませていただきました。素敵な作品をありがとうございます)