10


1


浜は冬風は日暮れを追い立てて鳥が母呼ぶ声はかすかに













2


浜は冬すずめが騒ぐ傍らで母居ぬ千鳥は餌をついばむ













3


いつも見るすずめが一羽餌を摘む汝はさみしゅうことないか












4


いつもそうすずめは一羽餌を摘むチッチさみしいことないかい













5


○○ちゃんあなたが見ているその先は寒くて白くてあたたかい











6


キスしますほっぺたほわっとのぼせますうふふふたりで笑います











7


鈴付けるねずみの役は誰がやる猫役我が子も混じって悩む












8


耳をつけそこにいるのかいないのかはやく生まれておいでなさいね













9


夕暮れにうつむいてても泣いてても我に返れば腹が鳴りけり













10


青空へただ意味もないのに泣いてみることもかつてはできたのに



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短歌記憶帖4 森の 仲間 @Morino_miya

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