運にまつわるお話
その日私は便秘だった。
肥大したお腹を見て、「いかん、昨日エノキを食いすぎた」と反省した。出ないことには辛くてしゃーない。
その内昼ごはんになって、下に下りると母が果敢に脚立に上り、命知らずな芸当をしている。
「そこ、押してきゅっと回すねん」
そう助言して、協力して電気を綺麗にした。
嵌めるのやって、と言われて、内心こわごわ、しかしここで逃げたら私が廃ると、脚立に腰かけて天高い場所で電球を回した。
終えた後で、昼ごはん。
蕎麦を食べた。美味い。
その内農家さんが来て、一階にて祖母とあれやこれやと話し込む。あの農家さんは良い人たちだ。私が病床にいたころ良くしてくれた。
「農家さんの手伝いに行くというのはどうだろう」
そう言うと、「農家さんも腰痛いし辞めたい言うてはったわ」と言うので、やむなく諦めた。
その後歩きに出かけようかと犬を誘ったが、唸られて断念した。
「便が出ない、出ないよう」と訴え、お腹が痛くなったので下に行くとトイレが開いていて、「誰や」と言うと「私や」と祖母の声。
「お腹痛いねん」と言うと「二階行き、長なるから」と言われ、仕方なく二階へ行った。
出た。
すっきりーと下りてくると、母が「従姉妹がくれたすのこ、どこ行ったっけ」と言う。二階にあるよーと言い、探して一階へ持ってきて、寝室の押し入れに宛がうも合わず、「戻してきて」と言われて物置に戻しておいた。
その後、また出た。
どれ、どんだけお腹へっこんだろうと見てみると、ぺたーんとしているので大変満足した。
「そら出ますわな」と母にいわれ、「肥しが多すぎる」と祖母の料理を褒めた。
今日ももやしが大量に夕飯に出そうだ。
その後この駄目な私のニート目録が喜ばれた話をして、「ほのぼのなのよ、ほのぼの!」と定評を頂き、「早速運の話を書くわ」と言って二階へ上がった。
その文がこれという訳なのです。
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