ひとくくり

田間世一

ひとくくり

明日の花咲く僕らの道行くあの人の背中見る君の歌歌う


今だけさ、張り切って行けば良いじゃないか俺 後悔するよりずっと良い


嘘こいて胸痛めて、それで終わり また嘘つく俺 懲りないのよ


映画を観て、泣いた 映画を観て、笑った 映画を観て、映画を観て、今日も現実逃避


おじさま 私、旅に出ることにしたんです そんなに遠い旅ではありません ただ旅立つだけです


垣根の話をしてください あれは隔てるものですか、繋ぐものですか


きらめく君に会いたくて、僕はめいいっぱい自分を磨いた


苦しいときこそだからかな、人の言葉がとても温かい


気配を感じてそっと振り向く 君はいない 判ってた でも君はいない


こけてこその人生 ひたすら前に進むべし


探し当てた君の光 ようこそいらっしゃい こちらへどうぞ!


仕方がないって諦めてた 意気地なしの自分を守るために


好き!って気持ちだけで突っ走れたらって、思ってるから駄目なのか


せっかくだから外を歩こうよ 雨降る道を二人で歩こう


そっと瞳を合わせましょう 誰にも知られず 秘密の内に


たくさんの愛とたくさんの優しさで私はあなたに育てられました ありがとう


力の限り生きていく あなたの愛でここまで育ったのだから


強いんだね 言われなれてる でも君のいう強さが私には判らないよ


手紙をもらいました 差出人の名前はありませんでした でもあなただって知ってる


どこかへいってしまった あの記憶 私は何を書こうとした?


なかったことにしよう、全てを なんて、そんなの無理だよ あったことは消せない


似てきたかも 君と息子 何だか二人、同じに見える ママも混ぜてちょうだい


ぬか喜びだった でも良いかな、錯覚でも君との距離が縮まったって思えたんだから


眠りから醒めたとき、君の顔がそこにあったら良い 僕は安心して眠れる


脳みそん中からっぽ どうしたら良いんだろう 僕は途方に暮れてしまった


早く君と出会いたかった でも、今でなかったら君の魅力が判らなかったのかも


人に愛されるって幸せ 人を愛せるって幸せ


震えが止まってしまった 僕の感覚は麻痺してしまったのだろうか 震えてくれ


変なこと言うけど黙って聞いててね 僕は君が好きだった


ホンモノって何だ 時々判らなくなる


まさかの出来事 僕の席、君の後ろ 授業中に臆せず君が見つめられちゃう


見つめる先は判りきってるはずだった なのになぜ 僕は見失っている


難しいことじゃないはずさ ただ一歩前へ踏み出せば良いだけのはずなんだ


目から火が出るぜぃ! 頭ぶつけたぜぃ! 優しく撫でてやったぜぃ! 壁と仲良くなれたぜぃ!


もう嫌だ、投げ出しちゃいたい!って考えるほど、私、何にもしてませんでしたわ


やかんピューピュー わしセカセカ 二進も三進もどうにも行かん


油断は禁物 君は全く安心出来ない いつでもあっちこっち 僕を見てない


予感はしてた 君の視線はいつもどこかズレていて ああ、でも、現実になてしまうなんて


判っちゃいるけど そんな言葉繰り返す あーもう、終わりにしたいじゃないか、そんなの

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ひとくくり 田間世一 @tamaseichi

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