雪の雫と中学生

夢見夜 廻

第1話 日常非日常?(笑)


今日もいつも通りの一日になりそうだ。

「勇者!!今日こそはラスボスと決着つk…」

うるせぇんだよw

ガスッっ。

「いでぇっ!なんだよいつも脛蹴りばかりしやがって!!」

「お前がいつも突っ掛かってくるからだろうがwww」

俺は中学3年になって数ヶ月ほどたった男子中学生、北村 蓮也だ。

「成績も見た目もパッとしない一般的な学生de…」

「うるせぇんだよ。」

こいつ…人の心が読めるのかwww

で、さっきからずっと突っ掛かってくる鬱陶しいやつが、

「どもぉ~御舟 櫂でぇーす!フリーダムな女子でーす。死神の出張で来ましたぁーよろしくー」

ご覧の通りただの中二病。

と、いった感じでいつも過ごしているわけだが、今日は朝から少しばかり変だった。

「なー勇者、俺、死んだ訳でもないのに机に花が置いてあるのだが。」

そう、クラスの何人かの机に花が置いてあった。

「えぇっと、全員同じ花だね。白い。で、花が置いてあるのは…」

と、いきなり櫂が花が置いてあるクラスメートを探し始めた。

「えーっと、まず、俺と勇者と、飯田先生と祐輔と、たける殿…あと、つけやと一般市民。これで終わりかな?」

先に言っておくが飯田先生は先生ではない。

ただ櫂が数学を教えてもらっているだけのことだ。

祐輔ってのは門前 祐輔。俺の唯一無二の友達。

たけるってのは俺と部活が一緒だったやつ。もう引退してるけど、よく後輩について話す。

つけやと一般市民ってのは櫂の友達。


今更ながら俺が勇者とか呼ばれたり、ラスボスだの一般市民だのつけやとか言っているのは櫂の中二病が色々爆発した結果なのだが…詳しく話すと面倒だからやめておく。

「あーーー!!!」

「うるせぇ。いきなりなんだよ。」

いきなり櫂が叫ぶ。

「この花の花言葉知ってる~。」

なんだよ、そんなことか。

「あなたの死を望みます」

……

………

…………

……………。

なんか、とんでもないことを聞いた気がする。

それを聞いていたのか、ついさっき教室に入ってきた祐輔がその花とこっちを交互に見ている。

まぁ、どうせ櫂の中二心をくすぐられただけだろうと思い

「御舟~それ、冗談だろ。」

「ううん。ほんと。たぶんこの花はスノードロップってやつ。怖い花言葉って本に載ってた。」

まじかい。ガチなやつではないか。

「おーい、カイ君~」

廊下から、低めながらテンションの高い声が聞こえた。

「あー、アスタ。どーしたー?」

アスタて誰や。他のクラスのことはよくわからん。

櫂が廊下で立ち話をしている間に俺は祐輔のところへ行った。

「さっきの花言葉聞いてた?」

「……コクッ。」

祐輔は何故かはにかみながら頷いた。

「…誰かのイタズラだと思うけど。」

祐輔の言った通りだと思う。俺は良く分からないが、きっとこの学校には櫂よりレベルの高い中二病がいるのだろう。そういう事にしておこうか。


櫂が立ち話を終えて帰ってきた。

「なんか、他のクラスにも置いてあった人いるんだってさ。」

「へー。それが何か?」

いつも通り受け流す。

「誰だか気にならんのかい。まぁいっか。えっとね、アスタと、シヲンとオレオ君。」

だからアスタって誰や(二回目)

勿論残りの二人も知らない。

知るつもりもない。

心の中で大々的に宣言した時、祐輔の2つほど後ろに座っているたばっちゃんがきた。

「………あれぇ。…俺、死んだんだっけ?」

とんでもないボケをかましてきたなぁ。

「あるぅえぇ?たばたばたったんたんの机にも置いてあったんだー。」

……たばたばたったんたんとは一体?

「まぁいっか。花言葉聞いてた?」

良くない気がする。

「俺さ、今来たトコなんだけど。」

だろうなwww

「気になる?」

「おい、ラスボ止めとけ。」

「気になる。」

たばっちゃん、やめるんだ。

「あなたの死を望みます」

…………………

……………………………

……………………………………

……………………………………………

…………………………………………………。

「……あれぇ…やっぱ俺、死んだ?」


生きてるよwww

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