君がくれた物語

シロクマ 氷

プロローグ

桜咲くこの時期人々の間では、出会いの季節と言うらしいが、私にとってはなんの変哲も無い一生の1ピースでしかない。そう思っていた。

~ 10年前 ~

東京都のいっかくの平凡な垣谷家は父 母 私 兄の4人家族だった。あの日は、兄(当時小6)は友達の家でお泊まり会をしていたため、家には父と母と私(当時5歳)しかいなかった。その日の夜、私は悪い夢を見た。両親が殺されてしまう夢だった。怖くなった私は一階にいる両親のもとへ駆けて行った。そこで見たものは、夢と全く同じ光景だった。そして、兄とも離れ離れになってしまった。


そう、この時私、 垣谷 絵美の心は死んだのだ。


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