一秒毎に忘れる

 季節の風を感じる

 この川沿いを歩く

 春はまだ遠い


 漣は風と共に

 針の痛みが頬を突き刺す

 静かな静かな緊張感


 帽子が飛ばないように押さえていたら

 大事な用事を忘れてしまった

 きっと大事な事なんてなかったんだろう


 少しくぐもった青空は

 雪の一つも落とさない

 こうしてずっと待っているって言うのに


 ネコの瞳で見渡せば

 何か新しい事見つかるかな

 この誰も居ない世界の中で


 光だけが届くこの静止した風景

 眠気だけが正確で

 うつらうつらしながら歩く


 幻なのか、それとも…

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