一期一会




「明日はどこに行ったの?」『潮風が痛い海辺だった』

「昨日はどこに行くの?」『蛍が闇を照らす森の奥へ』


 粒子と反粒子は今日で刹那の挨拶を交わす。


 二度と交わることのない時空の迷路で、振り切れた久遠の先に二つは言う。


『「あのとき対消滅していたら、ずっと一緒だったのにね」』



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る