気の向くままに紡ぐ話

梨の次に愛してる。

第1話 電話

『ごめんなさいね私ローマ字とかカタカナに弱くなっちゃって。ちょっと聞いてくれる?そうなのよ。息子が久しぶりに電話して来たと思ったらお金くれって言うからね、あぁこれが噂のオレオレ詐欺かって思って、あんたなんかに払う金無いよって電話切っちゃったのよ。そしたら次の日息子が家に来てお金貸してくださいって言うもんだからびっくりしちゃったわよもう。勘違いしてたのね私。そう、勘違いといえばお隣さんの斎藤さんね、猫を飼ってるんだけど、その猫タロって名前で私ずっと犬だと思ってたのよ。おかしいと思うでしょ。あら、なんの話してたのかしら。』



『…お客様、もう1度お聞き致します。ピザのサイズはLサイズで宜しいですか?』

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