エウロペロ・オヴェル空域シリーズ設定資料集

〈魔人〉（ホーモ・アンブラー）

◆〈魔人〉（ホーモ・アンブラー）とは、魔物との異種姦の結果生まれた特殊な混血者の事である。

◆〈魔人〉の特徴は、人間の様な高い知性を持ちながらも、魔物の持つ極めて強靭な能力を有している点である。〈血統騎士〉に比肩しうる身体能力を持つ者も珍しくない。

◆また、強大な魔力を有している事も多く、長じて凄まじい魔術・魔導の使い手になる者も少なくない。

◆その為、エウロペロ・オヴェル空域では、その生まれから忌避されつつも、強大な力を発揮する事から、畏怖の対象にもなっている。

◆性格的には倫理観や善悪の判断が非常に鈍いのが特徴。ただ、自分より実力が上の存在には素直に従う性質を持つ者が多いので、〈魔人〉を従えられる者は、相当な実力を持つ者と言えるだろう。

また情愛が深く激しい性格の者が多い。その為、空域では『逃げるのが難しい』という意味の慣用句として「〈魔人〉から捧げられる愛のごとし」という言葉が広く使われている。

◆空域の歴史上、覇王／覇者と呼ばれる英雄達は、不思議と〈魔人〉、もしくはその血統に連なる者を友人や伴侶、もしくは配下として従えている者が多い。その為、自らを覇王／覇者と任ずる者にとって、〈魔人〉を友愛を結び、または従えて配下にする事は、一種のステータスシンボルになっている。

◆魔族と違い、概ね寿命は人間と変わらない者が多い。ただ中には強力な魔力を持ち、長命を永らえる者も少なからず存在している。

◆力を発現する際に、人型を保てず異形に変異する者が多い。

◆中には温和な性格を持ち、善悪や倫理観をきちんと保っている者もいる。また因子のみを有して、〈魔人〉としての能力を発現しない者もいる。