迷宮(ラビリュントゥス)

◆空域世界のダンジョンは『迷宮(ラビリュントゥス)』と呼称され、古代の神秘や強大な魔物が存在する地下空間全般を差している。その為、構造が単純な場所であっても迷宮の名が冠されている。


◆空域の迷宮には大別すると三種類の物がある。



◯古代遺跡迷宮(ラビリュントゥス・アンティークウム)


・主に神代歴~再生歴前時代に作られた施設・建築物が長年の地殻変動や魔物の巣窟と化した結果迷宮になった物である。


・神代歴~再生歴前時代の遺物が数多く残されており、考古学、並びに古代技術研究を行う上では非常に重要な場所である。その為、正式な免許を持つ遺跡発掘を専門とする冒険者や、専門の研究機関職員以外の立ち入りが禁じられている場所が多い。


・神代人や精霊剣に選ばれた人物が起動/操作出来る遺物が迷宮最奥部に存在している事も多い。


・迷宮がある土地の名前が冠されている事が多い。



◯自然形成迷宮(ラビリュントゥス・ファクトタム)


・自然形成による洞窟、もしくは地下に居住する魔物や、鉱夫達の手により掘られた坑道が土地が持つ霊気や瘴気、または土地神や強大な魔物が放つ神威/魔威の影響を受けて迷宮と化した物。迷宮の中で最も割合が多い代物である。


・自動生成される宝箱に入った財宝、薬草や希少な鉱物を産出し、最奥部では強大な力を持つ土地神/魔物が居座っている事が多い。


・それらの財宝や資源、そして土地神/魔物は、回収と採集、または打倒・討伐しても間を置いて再生・復活する事が圧倒的に多い。その為、貴重な宝物や鉱物・植物資源、土地神/魔物由来の素材を採集・調達する場になっている。


・強大な土地神/魔物が居座る迷宮であればある程、宝箱・資源類、そして土地神/魔物の再生・復活するスパンは短い。また宝箱・資源類を多く産出するケースが多い(宝物・資源類の産出量が少ないケースでは、非常に希少な宝物・資源・素材を産出する場合が圧倒的に多い)。


・迷宮発見者の名前、もしくはその迷宮の最奥部を根城とする土地神/魔物の名が冠されている事が多い。



◯工房跡地迷宮(ラビリュントゥス・マジカエ)


・魔術師によって作られた工房が生命を持ち、自己進化の末に迷宮に発展した物。


・一種の生物ともいえる代物な為、迷宮の構造が日々で大幅に変化する事が特徴。その為、迷宮攻略には内部構造を解析し、迷宮内部の地図作成を専門とする『地図師』の存在が不可欠である。


・瘴気に汚染されている事が非常に多く、強大な魔物/邪神の巣窟/根拠地になっている事が多い。


・数十~数百人規模の大規模パーティーでの攻略が必要な巨大な迷宮も多く、迷宮攻略それ自体に高額の賞金が掛けられている事も多い。


・侵入した際の危険度があまりにも高い為に、冒険者資格がない者の立ち入りが法的に禁止されている事が多い。


・国によってはその仕組みを利用して、防御壁や国境区分線として用いている場合もある。


・工房がある土地の名前、または工房を作った魔術師の名が冠されている事が多い。



◆古代遺跡迷宮や自然形成迷宮を魔術師が工房にし、それが工房跡地遺跡に発達したり、または古代遺跡迷宮が自然形成迷宮の発達したせいで合体してしまったり、三種類が様々な事情でごちゃ混ぜになってしまった迷宮も存在している。それらの場合は、規模・比率割合が高い迷宮の種類になる。


◆日夜新しい迷宮が空域各地で生まれている為、それらの新規迷宮を発見し、鑑定・調査・研究する専門職『迷宮発掘師』が必要不可欠な存在として重宝されている。

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