ローランティア語
◆ローランティア語とは、エウロペロ・オヴェル空域における「国際共通言語」である。
◆この言語は、かつて再生歴前三万八〇〇〇年~再生歴二八六年までエウロペロ・オヴェル空域全土を統一支配していたローランティア帝国の言語である。
◆転生した古代ローマ人によって作られ、ラテン語をベースにした言語である。
◆言語構造は、漢字に該当する文字「修字」(約七五万字)と、ひらがな・カタカナに該当する「易字」(六〇字)によって構成される。文法はSOV型。
◆今日では各国において公文書書式と用いられている事が多い。また格式張る文章に用いられる事も多い。その為、官公庁や公的施設等に設置されるネームプレートや表札に使われる事が珍しくない。
◆エウロペロ・オヴェル空域では、単一文字文化圏の国が圧倒的に多く、ローランティア語の様な複合文字は難解な言語体系になり、使用するには専門の言語知識が必要となる。その為、国際試験が存在している。
◆僅かな例として、独立都市国家の中には自国言語をローランティア語による表記にしている国もある。
◆ローランティア語三級以上の試験に合格すると、官公庁・公的機関に官僚・役人として就職する際に非常に有利である。また三級以上の試験合格者に対して、自動的に行政書士・国語教師としての免許を与える国も数多い。
◆準二級~一級試験に合格するには「上級ローランティア語」という、更に高度な内容のローランティア語を習得する必要がある。
◆何故難解な言語であるのに、公文書として用いられているかというと、修字と易字の組み合わせによる表記と、修字の組み合わせからなる豊富な熟語構成により、非常に微細な表現が可能である事。そしてフォーマットとして完成されているので、今更それを崩す必要性が乏しいという事も大きい。
◆ローランティア語のカリグラフは、エウロペロ・オヴェル空域では非常に芸術性が高い物として認識されている。その為、国際的なカリグラフアートのコンテストが毎年開催され、その優勝者は非常に尊敬される存在である。
◆ローランティア帝国は再生歴前二五四年に分裂。西ローランティア帝国と東ローランティア帝国に分かれ角逐を繰り広げ、そして再生歴二八六年に西ローランティア帝国が〈帝政終了の詔〉を発布して公文書上で帝国属州とされていた各国を形式的に解放。そして政府を解散し滅亡した。
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