月下美人を枯らさぬようにと
醤油ごはん
人々は姫女の導きのもとに。
「ーーー御大尊、齢十六をもって
退屈だ。
幼馴染みの諫奈が16歳の誕生日を迎え、
何重にも着重ねられた
「此度を以って、姫女となった倣神野諫奈より清説を賜る。一同、今一度改めよ」
諫奈の母にあたる先代姫女、
「本日を以ってして、姫女の名を授かります
16歳の少女がそう口にすると同時、集会所に集いし者らは一斉に正座から五体投地へと移行する。
俺?
あの諫奈に五体投地だなんて、ご冗談を。
他の連中は全身全霊の五体投地をしていて気づく
村民たちが五体投地を解除するのを確認した諫奈が二の句を継ぐ。
「姫女は
人の缶詰と化したこの集会所に、一陣の
「双神村に生まれ出ずる者らよ、常に美しくありなさい」
諫奈の口から発せられたそれは、少女の戯言などではなく、統治者としての導きであった。
村民たちはまたしても五体投地をする。姫女様の導きに背きません、そう宣言しているかと見紛うほどに長く、五体投地を続ける。
誰一人として
彼らの無限五体投地に俺が付き合わなくてはならない理由などまるで見当たらないので、そのまま帰る事にした。
姫女が話をしている途中で退室するという暴挙を目の当たりにし、
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