第4章
第34話
「ふう・・・久々にゆっくりできるな」
俺のドラゴンかっこいい宣言から丸一日。まあ、あの後の顛末は皆さんわかるだろ?わからない?では、こちらをご覧ください。
「ん、なんだ?」
俺の視線の先には足を組んでゆっくりとワインを飲んでいる銀髪の女性がいる。髪の長さは長めで背は俺より少し高いくらい。言い方間違ってたら困るが、美人の大人の女性ってのが似合う感じ。体型的には、アストレアと同じくらい良い。ただなんというか色っぽい。ん?質問の答えになっていないって?なっているさ、だってこの人が
ハクだから。
あの後、急に笑い出したかと思えば、急にいいって言ってくれてさ。本当は戦闘も覚悟してたんだけどラッキーだったな。まあ、最後に期待しているぞって言われたからプレッシャー大だけどな。で、ハクは人化できるから、俺らの仲間になってダンジョンから出てきたってわけさ。クイーンだから女性になるってことはわかってたけどこんなに美人になるなんてなあ。
あ?ヘファス??ヘファスなら考える時間をくれてってさ。色々と困惑しているらしい。まあ、いきなりエンシェントドラゴン3体倒す謎の輩にエンシェントドラゴンの上位種が仲間になるっていうんだからそりゃ困惑するだろ。
「しかし、ハルオミ。ほっといてよかったのか?」
「ああ、ヘファスが他の奴らに言うって?それはないよ」
「なぜじゃ?」
「だって普通いえるか?俺らが化け物みたいに強いって。ギルドカードも偽装しているし、何より誰も信じないって」
「ふむ。確かにの」
「それにばらしたら自分の命がないくらいわかるだろ」
「うわあ、にこにこしながら外道じゃの」
ま、約束したしな。俺は椅子に改めてゆっくり座る。
「しかし、この家はすごいのお。自分の金で買ったのか?」
「いや、俺の金は一銭も使ってないよ」
俺たちが今いるのは街はずれにあるログハウス。まあ、ログハウスっていってもログハウス風って言ったほうが正しいか。中は普通の屋敷と変わらない。まあ、一人一部屋以上あるし、掃除が大変そうだ。ちなみにこれはユリアからもらったものだ。
「いやあ、ユリアもいいものくれたなあ」
そんなことを言っているとハクがこっちをじっとりした目で見てくる。
「何だよ、ハク様」
「ハクでよい・・・それとな、ハルオミよ。ひとつ言っておくがな、急にユリアの小娘がいる部屋に乗り込んでお座りと命令し、3回まわってワンと言わせ、獣人の耳の模型をつけさせて仰向けにして脅して出てきたものをもらったものというのは何か違うからな」
「な、なんだと!!!」
「そこびっくりするのか・・・」
いやいや!だってそれはしょうがないだろ?まだ主従関係わかってない奴には徹底的に教えないといけないだろ?そんなことよりも俺には解決しないといけないことがある。
「最近ハルオミ様の鬼畜度が増している気が・・・なんで私にぶつけてくれないのでしょう」
「それはアストレア様がそれで喜んじゃう変態だからではないでしょうか?」
「ちょ!タウちゃんがそれ言っちゃうと本当みたいに聞こえちゃうじゃない!」
いや、本当のことだろ。
「いえ、私はハルオミ様の愛の「バインド」むぐううううう!!!!」
言わせねえよ?縛られて鼻息荒くしているやつがいうことなんてろくなことないだろ絶対。
「って、3人とも帰ってきたのか」
「はい、主様」
「・・・突っ込んだら負けかのぉ・・・」
「むふー!!!!」
何やら苦笑いのハク。俺の行動のどこがおかしかったのか。
タタタタタ・・・・・
そんなやり取りをしていると玄関の方から足音が聞こえてくる。その音はだんだん近くなる。そして、
「パパー!!!!!!!」
俺の胸元に女の子が飛び込んできました。
そうなんです、えー天城晴臣18歳。
娘ができました。
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