第5話 死ぬ気で、生きるために。

牛丼がこんなにおいしいと思ったのは初めてだ。

でも、味わってる暇はない。

私の胃はただただ、目の前のご飯や肉を食べろと叫んでいる。



「ふぅ...」



おなかは膨れた。


でも元気は出なかった。


食べ終わった虚空


それが、私を惑わせた。



どこへいこう――――

なにをしよう――――


帰る場所もない、お金もそれほどない。

これから死ぬ気で生きるために生きなくてはならないのだ。


今は18歳にして無職のホームレス。


どん底、どん底

ここから這い上がらなくてはならない。


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