77.Sな彼女とドSな彼

「こ、こんなとこで発情しないで下さい」




腕の中でサヤカの体温が急上昇する。




「どこで発情しようが俺の自由やろ」




悪戯心がムクムクと起きて


逃げようとする腰を撫でる。




「あ、ちょっと……!」




身をよじるサヤカの動きは


ダイレクトに響いてくる。




「わっ。モゾモゾ動くな、ハゲ!」




「髪の毛はえてます」




しょうもない返しに理性が蘇る。




「わかってるわ。毛の問題ちゃうねん」




「何の問題ですか?」




「大人の事情や! ええからジッとしとけ」





大人の事情……。




あー、そーゆーことデスネ……。





「変態」




「うっさい。この状況で勃たん男がおったら連れて来い。俺が正常に機能してるか確かめたるわ」




もう早く駅に着いて欲しいと


心から願った。









  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る