第8話 作業

土曜の午後、僕はリョウくんの家に遊びに来ていた。

リョウくんと新しいデッキを考えるために家に集まっていた。

「よし、じゃあ新しいデッキの構築を考えることにするか。

何か案でもあるか?」

「いきなりだから案はないけど、せっかくだし手に入れたカードをあさってみない?まずは色んなカードを見るところから始めようか」

「そうだな」

そしてリョウくんとカードを漁り始めた。二人で集めたたくさんのカードを手にとって1枚1枚丁寧に見ていく。

「うーん、これとか強そうかも」

「お、見せてみろ。なるほどサポートカードを使う時、Tゾーンから同じカードを使える効果か。だけどちょっと使いづらくないか?限定条件だし」

「そっか…。じゃあ別の探してみるね」

再び僕たちはカードをあさりはじめる。

1枚1枚をじっくり見て使えるカードと使わないカードの2つに分けながら

作業を続けていく。

その作業で約2時間ほどかかった。

「ふぅ…やっと終わったぜ。まったく〜」

「ほんと、大変な作業だったね」

「まあ、奉仕活動に比べりゃたやすいさ」


長い作業の末にようやく40枚のデッキを仕上げる段階となった。今回は2人ともTゾーンを活かしたデッキを作ってみることにした。

Tゾーンデッキは毎ターン流れるサポートカードを活かして、様々な効果を発揮するデッキだ。

「これだけどレベル1のこのカードだけど、場に出した時Tゾーンのカードを

表にするって効果だけど大会で使ってる人いたよね」

「そういえばそうかな。元々の俺たちのデッキでは使えないけど、そういうカードが使えるんだっけな」

Tゾーンのカードに着目してデッキを組んでみると、自分達の世界が広がっていった。そしてもう一つ嬉しいことは僕が初めて手に入れたレアカードの

逆転の女神サウスコア。このカードを使うことができることだ。

デッキを組む過程でリョウくんと何度もそうだんしながら完成させていった。

そして完成まで1時間30分で計3時間30分もかかった。

時の流れを忘れて作業をできたことに喜びを感じていた。

「へへ、じゃあ試運転デュエルと行こうぜ」

こうして僕ら二人のデュエルが始まった。





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