第4話 活動
「ふぅ、トイレ掃除ってこんなに大変なんだな」
「そうだねリョウくん。匂いがきついし作業も大変だね」
この日、僕とリョウくんは部の奉仕活動の一環として
学校の掃除を行っていた。
「洗剤貸してくれマモル」
「分かったよ」
トイレの便器の掃除は特に匂いも視界的にも最悪だった。
トイレ掃除が終わった後に次は草むしりで別の箇所を掃除してた
天野さんとも合流した。
「掃除大変だよね。二人はどうだった?」
「どうだったも何もトイレ掃除は俺には堪えるぜ」
「僕も少し体力的にキツイかも」
トイレ掃除と合わせ、合計2時間くらいの作業だった。
トイレ掃除は家で少ししたことがあるけど、草むしりは学校でやったのは
初めてのことだった。
奉仕活動の後、クタクタな状態のまま部室に戻ってきた。
「お疲れさん。初めての活動はどうだった?」
「いや、もうクタクタですよ」
「そうか。まあ、今回の報酬は1人900円で2700円だ。これでバックを買っていいぞ」
「本当ですか!?」
「やったなマモル!」
パックが1つ150円くらいだからこれで1人6パック買える計算になる。
中学生の頃は親のお小遣いでしかパックを買えなかったけど、
自分達が働いて手に入れたお金は何というか新鮮味があった。
新カード研究部の活動が終わった帰宅の帰り道にパックが売ってる
普通のデパートに寄り、パックを買うことにした。
僕たちの学校は普通のバイトは認められていないから普通はお金をバイトで
稼げないけど、部の活動で特別に仕事を与えられて、それをこなしお金をもらって、そのお金でパックを買い、お互いにデッキを強化し合う。
それが新カード研究部の日課だった。
「働くってこういうことなんだね。私こういうの初めてだからちょっとドキドキしちゃった」
「僕も同じだよ」
「俺もだな」
三人意見が一致した。
「あれ?リョウくんはパック開けないの?」
「ああ、せっかくだからパックの開封をブログの記事にしようと思ってな」
「そっかすっかり忘れてたよ」
「まあ、気にすんなって。俺がやっておくし」
こうして今日の活動が終わった。
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