16.11.30

先にこれだけシール貼ってください、というやり取りを久々に見た。

小さい子がお菓子などを握って離さない時に貼る、あれである。


遅い時間にしか買い物に出掛けられないので、いつも子供がスーパーに

いるような時間とは重なってはいないのだが、今日は同じく仕事帰り

らしい母親と男の子が、私の後ろに並んでいた。


会計を済ませてレジを離れる時、後ろ背に会話が聞こえてきたので、

男の子が何を持っていたのかはわからなかったが、おおよそ

お菓子か小さい子向けの食玩あたりだろう。


レアなケースだと、ヤクルト10本セットを持っていた子を見た事がある。

小さい子は時々、どこにそんな魅力を感じてしまったのかと思う

ような物でも、大事そうに抱えて手放さない。

シールを貼ってもらえない子は床で回転したりする。

見てきたことなので本当だ。


しかしよく考えてみると、レジで貼るあのシールはどちらかというと

テープの類なのではないか。形状からすればセロハンテープと同じような

ものだし、それをチェック済の印として併用しているのではないだろうか。


でも「先にテープ貼ってください」という台詞は聞いた覚えがない。

となると少なくともあのシチュエーションでは「シール」なのだろう。


その昔貼る側に立っていた事があるので、子供の顔はよく覚えている。

一瞬、取られちゃう、という顔をするのだ。

だから子供に持たせたままハンドスキャナーでバーコードを読み取り、

シールを貼ってあげる。


気がつく親はそこで「ありがとうは?」と子供に感謝の言葉を引き出させる。

自分で言う子もいたが、きっと親にそう教えられて言うようになったのだろう。

細かい点だが、こういう小さい教育は大事だよなとよく思った。

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