16.11.01

少し前のファミレスでの出来事。


ドリンクバーの所に小さな瓶が並んでいた。

オリーブオイルなどの調味料を置く店もあるので、

塩胡椒かな、と思って飲み物を注ぎに行くときに確認したら、

なんと砂時計だった。


ドリンクバーの傍らに、20個近い砂時計が並ぶ。

すぐにホットの紅茶などを飲む時に使うのだなとわかったのだが、

ファミレスで砂時計が静かに並んでいる光景には、

一緒にいた友人共々笑ってしまった。


私が確認しに行く前に


「塩胡椒欲しい」と言う友人に、

「あそこに並んでるっぽいよ」とドリンクバーを指差した。


というやり取りがあったせいで、笑いもひとしおこしょうであった。


砂時計を見たのも久々だったが、実際に現役であるのはもっと珍しい

のではないだろうか。昔母が持っていたが、何かに使ったという

記憶がまるでない。ということは、つまり使っていないのだろう。


島根県にある砂の博物館には1年を計れる巨大な砂時計があるというが、

日常生活で使うならカップラーメンの3分ぐらいが妥当だろう。

台所ならキッチンタイマーという手もあるし。


砂時計というと、蝋燭と同じように死のイメージがある。

この葉が散ったら、ではないが、似たような感覚だ。

流動的で終わりがあるものは、動いているものが動かなくなる、

つまり死なのでは、という連想を生みやすいのかもしれない。


砂時計からしてみればたまったものじゃないだろう。

お茶の飲み頃を計る方が、よっぽど冥利に尽きるのではないだろうか。

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