禁煙、こんにゃく、路地

 路地裏のベンチに、おっちゃんが座っている。手にはこんにゃくゼリーのパウチ。浮かない顔でそれをくわえている。


「おっちゃん、なにやってんの」


 声をかけてみると切なげな顔でこちらに視線を向ける。捨て猫かよ。


「禁煙してんの。口寂しいからな、代わりだ」

「ふぅん、まあ頑張ってね」


 ほだされないうちに立ち去る。未成年だからタバコは買えないけどな。

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